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オフィスを選ぶ際に重要になるのが、自社に合わせたエリアの選択と家賃です。
最適なオフィスを選ぶことは、仕事を効率良く進め、業績アップにつながることもあります。
この記事では、オフィス賃貸の選び方のポイントと東京23区の特徴と家賃相場について、詳しく解説しています。
また、家賃をなるべく安く抑えるためのコツも紹介していきますので、オフィス選びの際はぜひ参考にしてください。
オフィス賃貸選びは重要
オフィスはただ仕事をするだけの場所ではなく、従業員同士がコミュニケーションを取る場所や快適に仕事をするための場所でもあります。
取引先へ頻繁に足を運ぶなら、アクセスの良さも重要です。
オフィスの場所や内装などの環境を整えるだけで、業績が回復するという事例もあります。
ただし、会社の規模以上に大きなフロアや高い賃料のオフィスは、逆に会社の経営を苦しめる要因にもなります。
さまざまな点から、自社に最適なオフィスを探す必要があります。
次からオフィス賃貸選びのポイントを解説していくので、参考にしてください。
オフィス賃貸選びのポイント
オフィス賃貸選びのポイントは、以下の7つがあります。
- 予算にあったオフィスを選ぶ
- ビルの管理体制は万全か確認する
- 業種にあったエリアを選択する
- 設備の使いやすさも重要
- 内装工事の費用は事前にしっかり確認
- 空調設備は電気代を左右する
- 複数の不動産会社に依頼する
どれも大切なポイントなので、1つずつチェックしていきましょう。
予算にあったオフィスを選ぶ
オフィスを借りる予算は、一般的に粗利益の10〜20%と言われています。
あまり背伸びして家賃の高いオフィスを借りてしまうと、家賃が原因で経営が危うくなることもあります。
たとえば、粗利益が5,000万円の場合は、
- 年間:500〜1,000万円
が家賃の予算になります。月額にすると約42〜84万円です。
あくまで目安なので、業種や事業の規模によっては割合を変えてもいいでしょう。
また、毎月支払う家賃の他にも、借りる際に支払う保証金や仲介手数料なども大きな支払いです。
家賃だけではなく、他の手数料もきちんと計算に入れておきましょう。
ビルの管理体制は万全か確認する
オフィスを借りる際にビルの管理体制は非常に重要です。
とくにセキュリティに関わる部分である、
- 警備会社
- オートロックの有無
- 管理人常駐
などをチェックしましょう。
また、エントランスの雰囲気や共有部分の清潔感など、内見の際に確認しておくのが大切です。
新しいビルでも管理体制が万全でなければ、ビルを訪れた人はいい印象を受けません。
逆に古いビルでも管理体制がしっかりしていれば、印象もいいでしょう。
業種にあったエリアを選択する
オフィスは同じエリアに同業種が固まっていることがあります。
ビジネスにおいて、移動は無駄な時間になります。
取引や打ち合わせなどが同じエリアでできれば、移動時間を大幅に節約できます。
ほとんどの作業がインターネット上で完結できるといっても、直接の打ち合わせを重視する企業もまだ多いのも事実です。
不測の事態でもすぐに取引先に行けるのも、大きなメリットになります。
設備の使いやすさも重要
内装やデスクの配置などは後からでも変更できますが、元々備え付けられている設備は変更が難しいです。
とくにトイレや給湯室といった水回りは、オフィスを快適に利用するうえで大切です。
大きな設備を搬入する必要がある場合は、搬入が可能かどうか入口の大きさを測っておきましょう。
また、重い設備を搬入する際は、床が設備の重さに耐えられるかも管理会社に確認しておきましょう。
内装工事の費用は事前にしっかり確認
オフィスを借りる際に確認しておきたいのが、内装工事に関することです。
内見時にすでに綺麗な状態で、何も問題なければいいのですが、そういった物件ばかりではありません。
内見時に壁紙などの補修が必要な状態だった場合は、入居までに直すのかどうかも重要です。
また、内装工事に関しては、3つ種類があります。
■ 1つ目
物件のオーナーが費用を負担して、内装の内容や業者を選択して行う内装工事です。
■ 2つ目
2つ目は、内装の内容や業者の選択はオーナーですが、費用は入居者が支払うというパターンもあります。
■ 3つ目
3つ目は、内装の内容や業者の選択、費用負担まで全て入居者が行うパターンです。
どのような方法で内装工事がされるのか、費用は誰が負担するのか、明確にしておかないと予算をオーバーすることになります。
内装までこだわりたいなら、全てオーナーが決めたほうがいいですが、費用の負担を考えると内装工事が必要ないオフィスがいいでしょう。
空調設備は電気代を左右する
オフィスでかかる電気代の大部分が、空調にかかる電気代です。
ビルの空調設備は「個別空調」と「セントラル空調」の2つがあります。
個別空調は、その名の通りフロアや部屋を個別に冷暖房の切り替えや温度調整が可能な空調です。
自由に冷暖房を変更し、細かい温度調整ができます。
セントラル空調は、ビル側で管理している空調で、冷暖房の切り替えや温度調整は全てビル側で行います。
ビル全体の温度を管理できますが、フロアや部屋ごとに自由に温度調整できません。
電気代は基本的に個別空調の方が安いと言われていますが、セントラル空調の電力消費も年々下がっていることもあり、そこまで大きな差はありません。
ただし、空調の製造年度によっては大きく差が出ることもあります。
あまりに古い空調設備を使っている場合は、できるだけ新しい設備を導入しているオフィス、もしくは個別空調のオフィスを選択しましょう。
複数の不動産会社に依頼する
オフィスを借りる際は、不動産会社を1つだけに依頼するのではなく、複数の不動産会社に依頼しましょう。
同じ物件でも仲介手数料が異なったり、無料になる場合も少なくありません。
複数の不動産会社に依頼することで、その街の家賃相場や特性を知ることにもつながります。
また、その中で信頼できる担当者を見つけることもできます。
東京23区各エリアの特徴とオフィス家賃の目安
ここからは東京23区各エリアの特徴とオフィス家賃の目安をご紹介していきます。
ぜひ参考にして、自社に最適なエリアと予算の物件を探しましょう。
ただし、家賃に関しては、平均の目安なので参考程度にしてください。
1:千代田区
23区の中心と言えるのが千代田区で、東証一部上場の大手企業が多く集まっていることでも知られています。
KDDIやドコモなどの通信サービス業や三井住友などの銀行が多く集まっているエリアです。
家賃目安
- 〜20坪 14,500円/坪
- 20〜50坪 15,500円/坪
- 50〜100坪 22,500円/坪
- 100坪〜 29,000円/坪
2:中央区
中央区は古くから商社が多いことで有名です。
また、花王や住友化学など化学系の大手企業や、メディア関係の企業も多くあります。
築地市場の移転後も賑わっている築地場外市場や、銀座などのショッピング街もあります。
家賃目安
- 〜20坪 15,000円/坪
- 20〜50坪 16,000円/坪
- 50〜100坪 18,500円/坪
- 100坪〜 24,500円/坪
3:港区
港区は23区の中でオフィスが最も多く集まっているエリアです。
メディア関係や建設関係の企業が多い特徴があります。
また、国内の企業だけでなく、外資系の企業も多く集まっています。
家賃目安
- 〜20坪 17,500円/坪
- 20〜50坪 18,500円/坪
- 50〜100坪 23,000円/坪
- 100坪〜 28,500円/坪
4:新宿区
新宿区は利用者数が非常に多い新宿駅を中心に、高層ビルが立ち並んでおり、歓楽街の歌舞伎町もあることから人で賑わっているエリアです。
オフィスの数も多く、交通のアクセスの良さも特徴の1つとなっています。
家賃目安
- 〜20坪 13,500円/坪
- 20〜50坪 15,500円/坪
- 50〜100坪 19,000円/坪
- 100坪〜 22,500円/坪
5:文京区
文京区はオフィスよりも住宅街の多いエリアです。
教育関係や医療関係、出版関係の企業が多く集まっています。
それ以外の業種でも、アクセスが良さを理由にオフィスを借りています。
家賃目安
- 〜20坪 11,000円/坪
- 20〜50坪 11,500円/坪
- 50〜100坪 12,000円/坪
- 100坪〜 21,500円/坪
6:台東区
台東区は上野駅を中心としたエリアで、観光地のイメージが強いですが、オフィスビルも多く存在します。
ビジネスの中心と言える中央区や千代田区へのアクセスもいいのが特徴です。
家賃目安
- 〜20坪 11,000円/坪
- 20〜50坪 12,000円/坪
- 50〜100坪 13,500円/坪
- 100坪〜 14,500円/坪
7:墨田区
墨田区は東京スカイツリーがあることで大きく注目されています。
商業施設やオフィスも多くあります。
観光客が増えていることがあり、最近では旅行関係の企業が増えています。
家賃目安
- 〜20坪 10,000円/坪
- 20〜50坪 10,000円/坪
- 50〜100坪 10,500円/坪
- 100坪〜 13,500円/坪
8:江東区
江東区はアクセスが良く、大型のオフィスが多いのが特徴です。
新しく近代的なビルが多くあるため、新しい設備にこだわりたい企業にもおすすめします。
その一方で、大安売りで有名な砂町銀座商店街などの商店街もあります。
家賃目安
- 〜20坪 11,000円/坪
- 20〜50坪 10,500円/坪
- 50〜100坪 12,000円/坪
- 100坪〜 14,500円/坪
9:品川区
品川区は昔から交通の要として知られており、通勤のアクセスは抜群です。
商社や工場などが多くあるのが特徴となっています。
アクセスはいいですが、比較的家賃が低いため人気のエリアです。
家賃目安
- 〜20坪 12,000円/坪
- 20〜50坪 13,000円/坪
- 50〜100坪 15,500円/坪
- 100坪〜 17,500円/坪
10:目黒区
目黒区は住宅街のイメージが強いですが、最近ではアパレル関係や出版関係の企業が進出しています。
都心からは少し離れていますが、アクセスも良好です。
注目されているエリアでもあるため、家賃は上昇しています。
家賃目安
- 〜20坪 14,500円/坪
- 20〜50坪 15,000円/坪
- 50〜100坪 16,000円/坪
- 100坪〜 23,500円/坪
11:大田区
大田区は23区の南に位置しており、羽田空港へのアクセスが良好で東京の玄関口として知られています。
空港関係や旅行関係の企業が多くあります。
また、工場の町としても有名で、工業関係の企業にも最適です。
家賃目安
- 〜20坪 10,500円/坪
- 20〜50坪 10,500円/坪
- 50〜100坪 10,000円/坪
- 100坪〜 7,000円/坪
12:世田谷区
世田谷区は電車でのアクセスはもちろん、車でのアクセスがいいのが特徴です。
住宅街が多いですが、駅直結のオフィスビルも多く、人気のあるエリアになっています。
家賃が上昇していますが、小さいオフィスは家賃も安く狙い目です。
家賃目安
- 〜20坪 12,000円/坪
- 20〜50坪 14,000円/坪
- 50〜100坪 13,500円/坪
- 100坪〜 15,500円/坪
13:渋谷区
渋谷区はIT関係やアパレル関係の企業が進出しているエリアです。
アクセスも良好で人気のエリアとなっています。
また、再開発の計画があり、着々と計画が進んでいるため、さらに大きな発展が期待されています。
家賃目安
- 〜20坪 17,500円/坪
- 20〜50坪 21,000円/坪
- 50〜100坪 23,500円/坪
- 100坪〜 34,500円/坪
14:中野区
中野区は新宿区からのアクセスが良好で、中野駅の周辺には大型商業施設もあり人で賑わっています。
家賃が安いのも特徴で、企業をスタートさせるには最適な立地として人気を集めています。
家賃目安
- 〜20坪 11,500円/坪
- 20〜50坪 14,000円/坪
- 50〜100坪 12,000円/坪
- 100坪〜 14,500円/坪
15:杉並区
杉並区は総武線や中央線、井の頭線などの路線があり、アクセスがいいのが特徴です。
都心から離れていますが、家賃が安いので小さいオフィスを借りる場合に最適でしょう。
家賃目安
- 〜20坪 10,500円/坪
- 20〜50坪 11,000円/坪
- 50〜100坪 15,500円/坪
- 100坪〜 16,500円/坪
16:豊島区
豊島区は池袋駅を中心として、西武百貨店やマルイなど大型のデパートが並ぶ商業が盛んなエリアです。
オフィスの数も多くあり、埼玉や神奈川からのアクセスも良好で人気のエリアとなっています。
家賃目安
- 〜20坪 11,500円/坪
- 20〜50坪 14,000円/坪
- 50〜100坪 17,000円/坪
- 100坪〜 25,000円/坪
17:北区
北区は都心からは少し離れていますが、上野や新宿へのアクセスも良いのが特徴です。
また、家賃が安いため、少しでも家賃を節約したい企業はチェックしておきたいエリアでしょう。
家賃目安
- 〜20坪 10,500円/坪
- 20〜50坪 8,000円/坪
- 50〜100坪 算出不可
- 100坪〜 算出不可
18:荒川区
荒川区は下町の雰囲気が残るエリアで、オフィスの数は少ないのですが、交通のアクセスも悪くないため狙い目のエリアと言えるでしょう。
成田空港へのアクセスが良く、空港の利用が多い企業にも最適です。
家賃目安
- 〜20坪 12,000円/坪
- 20〜50坪 8,500円/坪
- 50〜100坪 9,500円/坪
- 100坪〜 13,000円/坪
19:板橋区
板橋区は家賃が安いのが特徴で、都心からは離れているため、静かな場所にオフィスを構えたい企業に向いています。
都心までのアクセスも決して悪いわけではないので、23区で家賃を抑えたいなら板橋区がおすすめです。
家賃目安
- 〜20坪 10,000円/坪
- 20〜50坪 8,000円/坪
- 50〜100坪 6,500円/坪
- 100坪〜 11,000円/坪
20:練馬区
練馬区は農業が盛んで閑静な住宅街が人気のエリアですが、オフィス街もあります。
日本初の長編カラーアニメ発祥の地ということもあり、アニメ関係の企業が多く集まっています。
家賃もそれほど高くありません。
家賃目安
- 〜20坪 11,000円/坪
- 20〜50坪 8,500円/坪
- 50〜100坪 12,500円/坪
- 100坪〜 7,500円/坪
21:足立区
足立区は住宅街がメインとなっていますが、電車とバス路線が充実しているエリアです。
交通の便が良いのは大きなメリットになります。
アクセスの良さに加えて、家賃も安いこともあり、注目されているエリアです。
家賃目安
- 〜20坪 9,500円/坪
- 20〜50坪 8,500円/坪
- 50〜100坪 7,500円/坪
- 100坪〜 10,000円/坪
22:葛飾区
葛飾区は昔からある商店街がいくつかあり、オフィスというよりも小さな店舗を探すのに適したエリアです。
駅周辺にはオフィスもありますが、小規模な物件が多いので注意しましょう。
家賃は安いため、家賃を抑えたい人に向いています。
家賃目安
- 〜20坪 10,500円/坪
- 20〜50坪 9,500円/坪
- 50〜100坪 9,000円/坪
- 100坪〜 算出不可
23:江戸川区
江戸川区は多くの場所が住宅街となっており、ファミリー向けのエリアとなっています。
大型商業施設がありサービス業が多いですが、工場や伝統を受け継ぐ工芸品の工房などもあるのが特徴です。
家賃目安
- 〜20坪 10,500円/坪
- 20〜50坪 9,000円/坪
- 50〜100坪 7,500円/坪
- 100坪〜 5,500円/坪
東京オフィスを借りるときに家賃を安くするコツ
ここまでで、都内において各エリアの家賃相場について紹介してきましたが、ある程度の相場を把握して、
と感じた方もいたのではないでしょうか。
ここでは、そんなオフィスの家賃について、なるべく家賃を安くするコツを紹介しておきます。
では早速みていきましょう。
空室率が高めの物件を狙う
これは、住居用の不動産においてもいえることですが、
- 空室がある程度長い期間続いている
- 建物自体の空室率が高め
の場合では、家賃が引き下がる傾向にあります。
そのため、自身がオフィスを構えたいエリアが絞れたら、予算に合うオフィスを管理している不動産に問い合わせ、各不動産の空室率をきくようにしましょう。
とくに周辺の似たような物件と比較し、空室率が高い場合では、家賃交渉がしやすくなります。
事前にリサーチをした上で、家賃交渉に挑戦してみましょう。
土地開発エリアから少し離れたところを狙う
土地開発などが予定されている、または最近開発されたといったエリアが希望エリアの近くにある場合、どこかで必ず穴が開きます。
基本的に土地開発されたエリアは、人が集まりやすく、それに伴い家賃も上がっていくものです。
ということは、土地開発エリアへ移動していく分、どこかの物件では空きが出るということにも繋がるでしょう。
この空きが長く続けば、オーナー側は損が拡大するだけです。そのため、早く空きを埋めたいのがオーナーの心情です。
こういった物件を狙うことでもまた、家賃交渉はしやすくなるということです。
それでも賃料が高いならレンタルオフィスも検討
もしここまでの情報をもとに、オフィスへ回せる予算が足りない場合は、レンタルオフィスも検討してみましょう。
レンタルオフィスでは、受付秘書や電話代行、機器の貸し出しなど経営に最低限必要なものが既にそろっています。
とくにまだ設立したてで、なるべく費用を抑えたい段階であれば、ムリに物件を借りることもないでしょう。
まずは小さく始め、必要に応じて広いオフィスへと移動しても遅くはありません。
今一番に優先すべきことは何かを、もう一度考え直すことも手かもしれませんね。
東京のおすすめレンタルオフィス11選!価格やサービス内容を比較自社に最適なエリアでオフィスを借りよう
オフィスは快適に仕事を進めるうえで非常に大切です。オフィスの広さはもちろん、エリアや予算なども重要になってきます。
ただ仕事をするだけでなく、従業員のコミュニケーションの場としても活用できます。
今回ご紹介したオフィス選びのポイントやエリアの特徴、家賃相場を参考にして、自社に最適なオフィスを選びましょう。