この記事はPRが含まれていますが、直接取材・調査した一次情報を元に書かれています。
設立間もない会社では十分な資金がないことも多く、コストのかからないネット銀行はそんな会社にとって特に強い味方となります。
しかし法人口座は審査内容も厳しく、それゆえ、
などと、苦労する話が絶えません。
ここでは法人口座開設で無駄に時間を割かないよう、ネット銀行に関する次のような疑問に、わかりやすく答えていきます。
- 法人口座でネット銀行にするメリットとデメリットは?
- 失敗しないためには、何を見て選べばいい?
- 法人口座で審査に落ちないための対策は?
- ネット銀行以外の場合の審査対策も知りたい!
- おすすめのネット銀行はどこ?
選び方から審査に通りやすくするための対策まで、おすすめのネット銀行も紹介しながら解説していきます。
では早速みていきましょう。
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法人口座にネット銀行!メリットとデメリットとは
ネット銀行で法人口座の開設する際には、どのようなメリットやデメリットが存在するのでしょうか。
これらの点を把握しておくことは、ネット銀行で開設することが「自社にとって本当に必要なことなのか」を見極めるうえでも大切なこととなります。
特に会社にとって1つ目となる法人口座の場合は、その会社が何を重視しているのかによって、ネット銀行で開設すべきか、そうでないのかはわかれるでしょう。
では早速、メリットとデメリットについて説明していきます。
ネット銀行のメリット
ネット銀行で法人口座を持つことによるメリットは、個人口座でネット銀行を選択する場合と似ています。
以下に挙げるメリットは、特に設立したての会社にとって嬉しい恩恵となりそうです。
- 法人口座開設の審査が比較的通りやすい
- 月額基本料金が無料
- 振込手数料が格安
- 24時間365日、時間を選ばず決済可能
ネット銀行のデメリット
コストの削減ができるうえ便利に利用できるなど、ネット銀行で法人口座を持った際のメリットが目立ちますが、反対にデメリットには何があるのでしょうか。
また、今回開設する法人口座が会社にとって初めての場合、会社によってはマイナス面にもなりますので、以下のデメリットも併せて把握しておくようにしましょう。
- 税金や社会保険などの支払いができない(次項で対策を紹介)
- メガバンクと比較し信用力に欠ける
- メガバンクや地方銀行などからの融資が受けづらくなる
銀行としてまだ歴史の浅いネット銀行では、まだ世間的には信用力は低いようです。
また融資については、ネット銀行でも受けられるようになってきてはいますが、まだ借入利率も良いとはいえず、メガバンクや地方銀行などの方が優秀です。
ただし、メガバンクなどから融資を受けるには、それなりの取引や付き合いが必要となります。
それゆえ、ネット銀行だけでは融資が難しいとなるわけです。
今はメガバンクや地方銀行などで法人口座を持つことがむずかしくとも、将来的にはメガバンクとネット銀行のそれぞれに法人口座を持つようにすることが、経費や信用面での対策となります。
法人口座が作れるネット銀行の選び方
ではネット銀行で法人口座を持つことのメリットやデメリットを踏まえたうえで、どういった点に注目してネット銀行を選べばよいのでしょうか。
ここでは、その注目点について順に説明していきます。
振込手数料やATM対応はどうか
メガバンクなどよりも振込手数料が安くなることは、メリットを紹介した際にも触れました。
せっかくコスト削減のためにもネット銀行を利用するのですから、できる限り振込手数料は抑えたいものです。
またATM対応については、各ネット銀行によっても対応しているATMが異なります。
それだけでなく、取引手数料の料金や無料となる回数も異なってきますので、そういった点も含めネット銀行は選ぶようにしましょう。
Pay-easy(ペイジー)に対応しているか
ネット銀行では、税金や社会保険などの国庫金を「法人口座から直接振り込むことはできない」とデメリットを紹介した際にお伝えしました。
しかしPay-easyを経由することで、それは可能となります。さらにその際の手数料もかかりません。
税金や社会保険などは、事業をやっていくうえでも、切っても切り離せない支払いとなります。
これらを踏まえると、ネット銀行にPay-easyが対応しているかどうかは、非常に重要な点となるでしょう。
コスト削減のためにも対応状況は、必ず確認するようにしてください。
ネット銀行の特典が会社と合っているか
法人口座開設の審査基準や特典は、当然のことながら各ネット銀行によって異なります。
たとえば、あるサービスの会員であれば特典として、
- 振込手数料などを割引
- サービス機能の月額利用料が無料
になるなどあるでしょう。
このようにネット銀行が提供している特典が、自社の環境にとって必要なものなのかを判断することで、ネット銀行で法人口座を持つことのメリットを、より増やすこともできます。
また会計ソフトを使用しているのであれば、それとの連携機能はあるのかについても注目するようにしましょう。
法人口座開設に最低限必要なものとは
法人口座開設に必要な提出書類は、個人口座の開設と比較しても多くなります。
以下に最低限必要なものは記載しておきますが、条件によって提出書類が追加となるケースもあります。
そのため、必ず各ネット銀行の公式HPで、口座開設に必要な書類は何かを確認するようにしてください。
- 発行日より6ヶ月以内の履歴事項全部証明書(登記簿謄本の原本)
- 法人の印鑑証明書(原本:発行日から3ヶ月以内)
- 取引担当者の本人確認できるもの(運転免許証やパスポートなど)
- 会社実態が確認できる資料
会社実態が確認できる資料については、
- 自社HP
- パンフレット
- 契約書などのコピー
- 事務所の建物賃貸借契約書
など何種類かありますが、各ネット銀行によって受け入れている書類は異なります。
こちらについても、ネット銀行の公式HPで確認するようにしましょう。
法人口座開設で審査に落ちないための対策
会社設立後、取引のためにも最低1つは法人口座を持っておきたいところですが、まだ実績のない会社が法人口座を開設することは、そう簡単ではありません。
しかし大抵の場合は、「審査の対策を特にとらずに法人口座開設の申し込みをしてしまっている」ことで、審査に通らないという事態が起きています。
ここでは、そういった不要な事態を避けるためにも、
という点に的を絞り、その対策を7つほど紹介していきます。
対策として目を向けるべき項目は以下の通りです。
- 資本金
- 電話番号
- 事務所の住所
- 自社HP
- 事業内容
では順に解説していきます。
1:資本金
資本金は、会社の信用度を表す一つの指針ですので、この金額が1万円にも満たないような少額では、
という不安を、審査を担当する方に与えかねません。
確かに資本金が数万円でも、審査に通るケースは存在していますが、安心するためには50万円程度を資本金として持っておくのが望ましいといえます。
2:電話番号
電話番号で一番良しとされるのは、固定電話の番号でしょう。
しかし、設立間もない会社で固定電話を持つことは、コストがかかるため見送っているという方も少なくありません。
そういった場合、携帯番号ではなく「050」始まりのIP電話で電話番号を取得し、法人口座開設時に使用しましょう。
最近のネット銀行では、開設時の登録に携帯番号でも受け入れてはいますが、やはり信用度は低くなりがちですので、それを使用することは極力避けるのが望ましいといえます。
3:事務所の住所
事務所の住所については、もちろん実在している事務所の住所が最も信頼があります。
しかし、近年ではバーチャルオフィスの使用が増えていることもまた事実です。
この場合は、どうしても実在している事務所よりも信用度は下がりますので、法人口座開設の審査時には注意が必要です。
東京のおすすめレンタルオフィス11選!価格やサービス内容を比較だからといって、今すぐ実際に事務所を持つことも難しいでしょう。
そういった場合は、事業が稼働していることを確認できる書類は可能な限り準備し、またこの項で紹介している対策も併せて徹底しておきましょう。
4:自社HP
法人口座を開設したいという方の中には、自社のHPを用意していないというケースもあるでしょう。
最近では簡単にHPの作成ができるサービスもありますので、そういったものをうまく活用し、自社HPは作成すべきです。
その際はその場しのぎのHPではなく、会社としての情報は網羅するくらいの気持ちで、しっかりと作りこみましょう。
電話番号を載せない方もいらっしゃるようですが、信用度のためにも電話番号は表記しておくべきです。
5:事業内容
事業内容について記載する際は、具体的にしっかりと明記するようにしましょう。
事業内容が曖昧に記載されている会社を信用することは、誰もがむずかしいはずです。
また事業内容を複数記載することに問題はありませんが、極力一貫性は持つようにしましょう。
あれもこれもと漠然としていては、会社として不安定な印象を与えかねません。
事業内容提示のポイント
事業内容を明示的にすることはすでにお伝えしましたが、もう一点大切なポイントがあります。
それは「事業として稼働していることの証明」を提示できるかという点となります。
これはよく考えてみるとわかるのですが、詐欺会社などが蔓延する現在、その証明ができるかは、法人口座開設時の審査において大きな判断材料となるでしょう。
自身の会社が、そういった実体のない会社でないことだと証明するためにも、事業が稼働している証明は必要となります。
法人口座開設時に提出する契約書や請求書などに不安を感じるのであれば、仕事風景などの画像をHPに載せるなどして稼働の証明をしましょう。
おすすめのネット銀行5選の比較一覧表
さて、審査に落ちないための対策を理解したところで、次はいよいよ厳選ネット銀行についてみていきましょう。
ここでは、サッと確認できるように、基本情報について各銀行ごとに表にしてまとめてあります。
自身が希望する条件に近い銀行はどこかを探す際にでも、お役立てくださいね!
また詳細については、次項から順に紹介していきますので、そちらも併せてご覧ください。
※銀行名をクリックすると詳細項目へとジャンプします。
口座維持手数料 | 同行振込手数料 | 他行振込手数料
(3万円以上) |
ATM対応 | ATM取引手数料
(3万円以上) |
組戻手数料 | Pay-easy利用 | デビットカード | |
GMOあおぞら銀行 | 無料 | 無料 | 145円(261円) | セブン銀行・イオン銀行 | 一律110円 | 880円 | × | 発行手数料:無料 年会費:無料 還元率:1% |
楽天銀行 | 無料 | 52円 | 150円(229円) | セブン銀行・イオン銀行・PatSat
イーネット・ローソンATM・三菱UFJ銀行 みずほ銀行・ゆうちょ銀行・VIEW・ALTTE(入金不可) |
入金:220~275円(無料) 出金:220~275円 |
880円 | 〇 | 発行手数料:無料 年会費:1,100円 還元率:1% |
paypay銀行 | 無料 | 55円 | 160円(275円) | セブン銀行・イーネット・ローソンATM
三井住友銀行・ゆうちょ銀行 |
無料 |
660円 | 〇 | 発行手数料:無料 年会費:無料 還元率:1% (キャッシュバックモール経由のみ) |
住信SBIネット銀行 | 無料 | 50円 | 145円(250円) | セブン銀・イオン銀行・イーネット
ローソンATM・ゆうちょ銀行・VIEW ALTTE(入金不可) |
一律110円 | 880円 | × | 発行手数料:無料 年会費:無料 還元率:0.6% |
イオン銀行 | 無料 | 無料 | 220円(440円) | イオン銀行・イーネット・ローソンATM
ゆうちょ銀行 |
無料 ※イオン銀行(24時間無料)と一部銀行ATM(平日日中) |
648円 | × | 発行手数料:無料 年会費:無料 還元率:要問合せ |
法人口座開設でおすすめのネット銀行
ここまででネット銀行で法人口座の開設をする際に、知っておくべき内容についてお伝えしてきました。
ここではおすすめのネット銀行に的を絞り、各ネット銀行の基本情報と特徴について、それぞれ説明していきます。
自身の会社の特徴と合うかどうかの判断材料としてみていきましょう。
とにかく安い振込手数料!GMOあおぞら銀行
基本情報 | |
口座維持手数料 | 無料 |
同行振込手数料 | 無料 |
他行振込手数料(3万円以上) | 145円(261円) |
ATM対応 | セブン銀行・イオン銀行 |
ATM取引手数料(3万円以上) | 一律110円 |
組戻手数料 | 880円 |
Pay-easy利用 | × |
デビットカード | 発行手数料:無料
年会費:無料 還元率:1% |
特徴 | |
・1社あたり最大20枚(20口座)までデビットカードの発行が可能
・総合振込サービスの月額利用料が無料 |
GMOあおぞら銀行は、とにかく安さを追求した、中小企業に優しいネット銀行となっています。
またデビットカードながら、その還元率は1%と申し分はないでしょう。
まだまだ新しいネット銀行ではありますが、前身はあおぞら銀行グループのため、信頼もできます。
コストを極力抑えたいのなら、GMOあおぞら銀行がおすすめとなるでしょう。
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ビジネスデビッドカードが高還元率!楽天銀行
基本情報 | |
口座維持手数料 | 無料 |
同行振込手数料 | 52円 |
他行振込手数料(3万円以上) | 150円(229円) |
ATM対応 | セブン銀行
イオン銀行 PatSat イーネット ローソンATM 三菱UFJ銀行 みずほ銀行 ゆうちょ銀行 VIEW ALTTE(入金不可) |
ATM取引手数料(3万円以上) | 入金:220~275円(無料)
出金:220~275円 |
組戻手数料 | 880円 |
Pay-easy利用 | 〇 |
デビットカード | 発行手数料:無料
年会費:1,100円 還元率:1% |
特徴 | |
・ネット銀行最大級の口座数を誇る
・楽天市場の店舗限定特典:楽天バンク決済との連携で毎日売上げが入金 ・楽天市場の店舗限定特典:口座振替で楽天への支払い手数料無料 |
楽天銀行の主な特徴は、開設口座の数です。また利便性についても申し分がなく、対応ATMの数も豊富となっています。
やはり法人口座として利用するのであれば、即対応できることは重要となってくるので、こうした部分についての配慮は嬉しいのではないでしょうか。
また海外送金にもしっかりと対応しており、206か国もの国に対応しています。
利便性を重視するのなら、楽天銀行がおすすめとなりそうです。
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審査が比較的優しい!paypay銀行
基本情報 | |
口座維持手数料 | 無料 |
同行振込手数料 | 55円 |
他行振込手数料(3万円以上) | 165円(275円) |
ATM対応 | セブン銀行
イーネット ローソンATM 三井住友銀行 ゆうちょ銀行 イオン銀行 |
ATM取引手数料(3万円以上) | 165円(無料)
※毎月1回無料 ※ゆうちょ:3万円未満の場合330円 |
組戻手数料 | 660円 |
Pay-easy利用 | 〇 |
デビットカード | 発行手数料:無料
年会費:無料 還元率:1%(キャッシュバックモール経由のみ) |
特徴 | |
・審査に通りやすい
・オンデマンド給料サービス「ほぼ日払い君」と連携機能あり ・クラウド会計ソフト「freee」会員限定:他行振込手数料割引、各種月額基本料無料 ・Yahoo!JAPANビジネスIDを持つ方限定:他行、同行振込手数料割引、各種月額基本料無料 |
paypay銀行は、「安さ・利便性・審査の通り安さ」それぞれで、バランスの取れたネット銀行となります。
また、事業を行っていると欠かせない会計ソフトの割引やYahoo!JAPANビジネスID所有者向けの割引もあるため、人によってはかなりコストカットが図れるのではないでしょうか。
もし、どれにすべきか迷ったのなら、paypay銀行がおすすめとなります。
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最大20回の振込手数料が無料!住信SBIネット銀行
基本情報 | |
口座維持手数料 | 無料 |
同行振込手数料 | 50円 |
他行振込手数料(3万円以上) | 160円(250円) |
ATM対応 | セブン銀行
イオン銀行 イーネット ローソンATM ゆうちょ銀行 VIEW ALTTE(入金不可) |
ATM取引手数料(3万円以上) | 110円 |
組戻手数料 | 880円 |
Pay-easy利用 | × |
デビットカード | 発行手数料:無料
年会費:無料~11,000円 還元率:0.6%~1% |
特徴 | |
・最大20回、振込手数料が無料
※専用デビットカードで月10万以上利用(10回無料)、他行振込10件以上(10回無料) ・ほとんどの仮想通貨取引所が対応 |
住信SBIネットでは、ひとつ注意点があり、個人事業主の方は個人口座のみとなります。
またバーチャルオフィスが住所となっている方も、口座開設ができません。
しかし、実際に開設をしている方の半数以上が会社設立したばかりという、起業したての方にも寛容な審査にはなっているようです。
法人格を有している方で、実在する建物に住所がある場合は、挑戦してみてもいいでしょう。
またデビットカードは3種類用意されており、国際ブランドは「VISA、MasterCard」の2つから選べます。
MasterCardの場合では、プラチナランク(年会費11,000円)のデビットカードもあり、そのポイント還元率は1%。
そのため、利用金額が多く還元ポイントが年会費を超えるようなら、プラチナデビットを選択すると得策となります。
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セキュリティ性が高い!イオン銀行
基本情報 | |
口座維持手数料 | 月額2,200円 |
同行振込手数料 | 無料 |
他行振込手数料(5万円以上) | 220円(440円) |
ATM対応 | イオン銀行
イーネット ローソンATM ゆうちょ銀行 |
ATM取引手数料(3万円以上) | 無料
※イオン銀行(24時間無料)と一部銀行ATM(平日日中) |
組戻手数料 | 660円 |
Pay-easy利用 | × |
デビットカード | 発行手数料:無料
年会費:無料 還元率:要問合せ |
特徴 | |
・イオン銀行間なら振込手数料が無料
・電子証明書を利用したログイン方法など、セキュリティ対策が豊富 |
イオン銀行の一番の特徴は、なんといってもそのセキュリティ性の高さです。
企業として口座を利用するとなると、それなりに利用頻度も増えますし、より安全面が問われるでしょう。
その点イオン銀行では、あらゆる面でセキュリティ対策をするためのツールや設定が用意されています。
これらは、しっかりと指示された通りの対策を取っていれば、かなり信頼度は高いのではないでしょうか。
こちらも法人口座を開設するとなれば、有力候補となりそうです。
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あまりおすすめできないネット銀行
ここでは、反面で「あまりおすすめできないネット銀行」について2つほど、理由を並べながら紹介していきます。
実際に見た方が早いので、早速進めていきますね!
利便性が低め!オリックス銀行
まず紹介すべきは、通常利用の上で利便性があまり優れていないオリックス銀行となります。
オリックス銀行の法人口座は、他行の口座とは異なり、少々異質な部分を持っているのです。
それが、ATMなどから入金や振り込みができないこととなります。
そのため、もし入金や振り込みがしたくなった場合は、他行から行わなくてはなりません。
また調査してみると、定期預金に力を入れているようでもありましたが、肝心の金利についてはそこまで特別感はありませんでした。
ただし、預金を貸付金として運用してもらう「短期運用型合同金銭信託」では、予定配当率として税引前で年0.35の高い利回りとしています。
つまり、法人口座を取引に利用するというよりは、運用して資産を増やしたい法人に向いているということです。
異質なので気が付かれにくいですが、使い方によっては、かなりの好条件といえるでしょう。
夜間金庫代わりにはなる!セブン銀行
セブン銀行といえば、かなり目にする機会が多いので、「知っている」という方も多いでしょう。
セブン銀行がおすすめできない理由ですが、法人口座のみの利用ができないことです。
では、どういった条件で法人口座を利用できるのかという点ですが、以下のいずれかに当てはまる場合のみとなります。
- 売上金入金サービスを利用している
- セブン銀行が提供している決済サービスなどの提携先である
上記の「売上金入金サービス」とは、夜間金庫の利用に不安を感じる方のために、各所にあるセブン銀行でも入金を受け付けるサービスとなっています。
夜間金庫の場合では、いかにも売上金の入金となりますので、犯罪者のターゲットとなってしまうリスクもあるでしょう。
そこで各所にあるATMを利用すれば、売上金の入金と特定されづらく、また不安に感じても店舗を変えれば良いだけなので、安全面が向上するというわけです。
定期的に売上金を入金する方にとっては、最適なネット銀行となりますが、そうでない場合は法人口座開設すらままならないため、おすすめとは言いづらいのです。
ネット銀行の法人口座開設で全滅?諦めるにはまだ早い!
数あるネット銀行に対し、
というケースも少なからずあるものです。
しかし、法人口座を持つことは今や必須であり、そのままでは業務に支障をきたす事態にもなりかねません。
ここでは、ネット銀行での法人口座開設を断念してしまった方に向けて、そのほかの方法を紹介していきます。それでは順にみていきましょう。
ネット銀行以外で申し込むべき銀行とは
ネット銀行は審査が比較的通りやすいとはいわれていますが、中にはネット銀行がダメでメガバンクや信用金庫、ゆうちょでなら審査に通ったというケースもあります。
ここで重要なことは、「最寄りの銀行で法人口座の開設申し込みをする」という点です。
たとえば、事務所や自宅から遠い支店でわざわざ法人口座の開設をすることは、審査を担当する方に
という疑念を持たせる要因となりかねません。
もし特別な理由があり、そうせざるを得ないのなら、明示的に証明するものがあるといいでしょう。
ネット銀行以外で法人口座の審査に通すための5つのコツ
ではネット銀行以外で審査を通りやすくするためには、一体どういったことに注意していけばよいのでしょうか。
もちろん「法人口座開設で審査に落ちないために」の項でもお伝えした審査対策は行ったうえで、以下に挙げる極意3つを実践するようにしましょう。
1:法人口座開設の申し込みは実店舗ですべし
ネット銀行以外で法人口座開設の申込み方法には、主にネットからと実店舗の窓口からの2種類があります。
これらの内ネットからの申込みは、手軽なこともあり選択する方も多いでしょうが、ネットからではなく実店舗で申し込むことをおすすめします。
理由としては、顔の見えないネットからの申込みと比べ、直接会うことで「代表者や自社の実態をアピールしやすい」という点にあります。
うまくアピールできれば、審査する方への印象もよくなりますので、ネット完結での申込みよりも審査は通りやすくなります。
2:服装や言動に注意すべし
一つ目でもお伝えしたように、直接会うことで代表者や自社についてのアピールはしやすくなります。
ここで法人口座開設の審査をする方への印象をよくすることができるわけですが、その際の言動や服装がだらしないと、当然印象は悪くなってしまいます。
会社の面接に行くような気持ちで、服装には気を遣い、また言動についても堂々とするようにしましょう。
信頼感や責任感も、判断材料としてみられていると考えるといいかもしれません。
3:法人成りなら所得税の納付控えも提出すべし
会社設立となれば、個人事業主から法人化する方もいるでしょう。
この場合では、信用度を上げる対策として、所得税の納付した際の控えもアピール材料として持参するようにしてください。
銀行側は、はじめての取引相手の場合、基本的に信用度は「0」に等しくなります。
その状況から信用度を高めるにあたり、納付をしっかりとしているという実績は、相当のアピール材料となるでしょう。
4:事業を紹介できるものを持参すべし
事業をアピールできるものとして「会社のパンフレット」や「名刺」の他、実際に稼働していることの証明をするものであれば、提出必須のものでなくとも、できるだけ多くの資料を持っていくべきです。
またこの場合の名刺は簡素なものではなく、必要事項は必ず明記してあるものとしてください。
これらは、相手から聞かれていなくても、自身から積極的に提出するようにしておきましょう。
5:事業のキャッシュフロー図でアピールすべし
単に「○○で収益を上げている」と銀行員の方に伝えたところで、相手にその業界知識がなければイメージがしづらいことも往々にしてあるものです。
どんなにそれが事実だったとしても、相手に伝わらなければ何の意味もありません。
そこでどんな相手にもわかるように、どのようにして収益を上げているのかについては、図式化してぱっと見でわかるな書類を作成しておきましょう。
また実際に見せる際は、自分自身でも明確にわかりやすく説明できるようにしておいてください。
図式化したものを作成しておけば、自身で説明する際もスムーズになります。
法人口座開設に向けて大手銀行5選の基本情報も押さえておこう
ネット銀行がダメだった場合では、事業拠点の最寄にある銀行で口座開設する手段があるとお伝えしました。
そのため、ここでは大手バンク5行を例に挙げ、それぞれの基本情報や特徴を紹介していきます。
仮にネット銀行で口座開設できたとしても、ゆくゆくは大手バンクの法人口座も必要となってくる場合もありますので、サッとでも目を通しておきましょう。
さらに違う視点として、ネット銀行と大手バンクの手数料の違いにも注目してみると、また面白いかもしれません。
では始めていきます。
大手バンク5行の比較一覧表
ここで挙げる大手バンク3行は、「みずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行」となります。
どれもお馴染みの銀行ばかりですね!
では、それぞれの基本情報を比較していきましょう。
※銀行名をクリックすると詳細項目へとジャンプします。
口座維持手数料 | 同行振込手数料 | 他行振込手数料
(3万円以上) |
ATM対応 | ATM取引手数料
(3万円以上) |
組戻手数料 | Pay-easy利用 | デビットカード | |
みずほ銀行 | 月額2,200円 ※ネットバンキング利用の場合 |
( |
220円~770円 (440円~990円)) |
みずほ銀行・イオン銀行・ゆうちょ銀行
スルガ銀行・エキナカATM・ステーションATM イーネット・ローソンATM・セブン銀行 |
|
1,100円 | 〇 | 発行手数料:無料 年会費:無料 還元率:要問合せ※2枚目以降も2019年12月31日まで無料 |
三菱UFJ銀行 | 月額1,760円(ライト:無料) ※ネットバンキング利用の場合 |
無料~330円 ( |
220円~660円 (330円~880円) |
三菱UFJ銀行・イーネット・ローソンATM
セブン銀行・ファミリーマート設置のゆうちょATM |
無料~275円 (無料~440円) |
880円 | 〇 | ー |
三井住友銀行 | 月額2,200円 ※ネットバンキング利用の場合 |
無料~330円( |
無料~660円(無料~880円) | 三井住友銀行・ゆうちょ銀行
JR東日本の構内ATM・イーネット ローソンATM・セブン銀行 |
無料~220円 |
660円 | 〇 | ー |
東京スター銀行 | 要問合せ | 無料~110円 ( |
無料~660円 (無料~880円) |
ゆうちょ銀行ファミリーマートATM |
無料~220円 |
660円 | 〇 | ー |
ゆうちょ | 月額550円~ | 無料~324円 ( |
220円~660円 (440円~880円) |
三菱UFJ銀行ゆうちょ銀行
ファミリーマートATM |
無料~220円 |
660円 | 〇 | ー |
次にそれぞれの特徴についても、個別で紹介していきます。
候補が見つからなかった方は、一通り目を通してみるといいでしょう。
1:みずほ銀行
基本情報 | |
口座維持手数料 | 月額2,200円
※ネットバンキング利用の場合 |
同行振込手数料 | |
他行振込手数料(3万円以上) | 220円~770円(440円~990円) |
ATM対応 | みずほ銀行
イオン銀行 ゆうちょ銀行 スルガ銀行 エキナカATM ステーションATM イーネット ローソンATM セブン銀行 |
ATM取引手数料(3万円以上) | |
組戻手数料 | 1,100円 |
Pay-easy利用 | 〇 |
デビットカード | 発行手数料:無料 年会費:無料 還元率:要問合せ※2枚目以降も2019年12月31日まで無料 |
まずはじめに紹介する「みずほ銀行」では、今回紹介する3行の中で、唯一ビジネス用のデビットカードを発行している大手銀行となります。
このデビットカード(みずほビジネスデビット)は、各種優待が受けられるだけでなく、海外旅行傷害保険などの付帯保険についても充実しているのが特徴です。
さらにこのカードは10枚まで発行することができ、利用制限についても細かく設定できるため、使い過ぎを意図的に防止することにも役立つでしょう。
肝心の法人口座についてですが、審査にそこまで不安を感じないのなら、ネットから申込むことをおすすめします。
というのも、ネットからであれば、提出書類に不備がない限りは1回の来店だけで済みます(通常3回)。
さらには、一次審査が最短翌日に結果がわかるので、忙しい経営者の方でも負担に感じることが少なくなるでしょう。
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2:三菱UFJ銀行
基本情報 | |
口座維持手数料 | 月額1,760円(ライト:無料)
※ネットバンキング利用の場合 |
同行振込手数料 | |
他行振込手数料(3万円以上) | 220円~660円(330円~880円) |
ATM対応 | 三菱UFJ銀行
イーネット ローソンATM セブン銀行 ファミリーマート設置のゆうちょATM |
ATM取引手数料(3万円以上) | 無料~275円(無料~440円) |
組戻手数料 | 880円 |
Pay-easy利用 | 〇 |
デビットカード | ー |
次に紹介する三菱UFJ銀行では、今回紹介する中で、最もネットバンキングの月額料が安い大手バンクとなります。
またライト(BizSTATION Light)であれば、利用できる制限は限定されるものの、月額利用料は無料です。
取引がそう多くない事業者であれば、十分ライトで対応できるでしょう。
もちろん、口座開設実績や店舗数も非常に多く、その信用度に問題はありません。
信用度も高めで、無駄なコストを削りたい方は、三菱UFJ銀行がおすすめとなります。
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3:三井住友銀行
基本情報 | |
口座維持手数料 | 月額2,200円
※ネットバンキング利用の場合 |
同行振込手数料 | |
他行振込手数料(3万円以上) | 無料~660円(無料~880円) |
ATM対応 | 三菱UFJ銀行
ゆうちょ銀行 JR東日本の構内ATM イーネット ローソンATM セブン銀行 |
ATM取引手数料 | 無料~220円 |
組戻手数料 | 660円 |
Pay-easy利用 | 〇 |
デビットカード | ー |
最後に紹介する「三井住友銀行」は、手数料がメガバンクの中でも比較的安いのが特徴でしょう。
またPC版のネットバンキングを利用するとなれば、上表の通り通常は2,160円が必要となってきます。
しかし、スマホアプリ版であれば、その利用料もなんと無料となるのです。
というのも、スマホアプリの場合では、利用できる機能が「残高照会」と「振込」に限定されているため。
つまり、これだけの機能で事足りる経営者の方は、コストダウンも図れるわけです。
三菱UFJ銀行と同様に信頼度もあるため、どちらが事業所の近いのかで判断しても良いかもしれません。
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4:東京スター銀行
基本情報 | |
口座維持手数料 | 要問合せ |
同行振込手数料 | |
他行振込手数料(3万円以上) | 無料~660円(無料~880円) |
ATM対応 | ゆうちょ銀行
ファミリーマートATM |
ATM取引手数料 | 無料~220円 |
組戻手数料 | 660円 |
Pay-easy利用 | 〇 |
デビットカード | ー |
東京スター銀行は、これまで紹介してきた銀行ほど大きくはありません。
しかし法人口座を開設する上では、比較的審査が通りやすいという口コミもあるため、ここでは紹介しておきます。
東京スター銀行では、「スターBB!」という名の法人向けインターネットバンキングも提供。
この「スターBB!」では、1契約あたり100口座も登録することができます。
また1日あたりの利用限度額も、「9,999,999,000円」と十分な額の取引が可能です。
ただし、日本に居住していない方への振込みは、「スターBB!」でできません。
海外向けへは、「スターBB!外国送金」を利用する必要があります。
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5:ゆうちょ銀行
基本情報 | |
口座維持手数料 | 月額550円~
※ネットバンキング利用の場合 ※2022年3月31日まで無料 |
同行振込手数料 | |
他行振込手数料(3万円以上) | 220円~660円(440円~880円) |
ATM対応 | 三菱UFJ銀行
ゆうちょ銀行 ファミリーマートATM |
ATM取引手数料 | 無料~220円 |
組戻手数料 | 660円 |
Pay-easy利用 | 〇 |
デビットカード | ー |
ゆうちょ銀行もまた、法人口座の審査が通りやすいことで有名です。
そのため、実店舗のある銀行で口座を持ちたいのなら、まず候補に入れておくべき銀行ともいえるでしょう。
さて、そんなお馴染みのゆうちょ銀行ですが、ネットバンキングには以下の2つの種類が用意されています。
- ゆうちょダイレクト
- ゆうちょBizダイレクト
ゆうちょダイレクトは、従来からある通常のインターネットバンキングです。
一方の「ゆうちょBizダイレクト」は、2019年に登場したばかりのゆうちょダイレクトの進化版と考えておくといいでしょう。
ただし従来のものとは異なり、月額利用料がかかる(2022年3月31日までは無料)ため、小規模であればゆうちょダイレクトでも大きな問題はありません。
とはいえ、ビジネスに特化した内容となっているため、月額利用料が負担でないのなら、新サービスである「ゆうちょBizダイレクト」を活用するのが得策といえるでしょう。
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ネット銀行で法人口座開設してコスト削減を目指そう
ここまでで、ネット銀行の選び方や審査に落ちないための対策、またおすすめのネット銀行の情報も含めお伝えしてきました。
どのネット銀行もそれぞれに特性がありますので、自社の状況と照らし合わせながら、選択をしていってくださいね!
また法人口座開設の審査に通らない理由の大半は、対策が徹底されていないことによるものです。
ここで紹介した対策等を法人口座開設の申込みをする前にもう一度確認をし、スムーズに審査に通るようしっかりと実践していきましょう。
そうするだけで、ムダな時間を費やさなくてよくなります。
それぞれの対策作業は、一見面倒かもしれませんが、それが一番の近道です。丁寧に進めていくようにしましょう!
そして今後の経営のためにも、ネット銀行の利点をうまく活用し、できる限りのコスト削減を目指していくことが軌道に乗せるための一歩となります。