この記事はPRが含まれていますが、直接取材・調査した一次情報を元に書かれています。
資金調達の手段は、法人や個人事業主にとって永遠の課題です。
銀行融資の条件は厳しく、なかなか手が出ない方も多いのではないでしょうか。
そんな方々に人気の資金調達方法が、ビジネスローンとファクタリングです。
そこで今回は、ビジネスローンとファクタリングの共通点や相違点などを比較します。
ビジネスローンとファクタリングとは?
まずは、ビジネスローンとファクタリングがどんなサービスなのか、それぞれの定義を確認しましょう。
ビジネスローン:用途を事業資金に限定した法人向けローン
ビジネスローンは、用途を事業資金に限定した法人向けローンです。
個人的なお金を借りるために使う消費者金融とは異なります。
ちなみに、ビジネスローンと似ている単語として「事業ローン」や「事業融資」、「ビジネスカードローン」などがありますが、すべてビジネスローンと同義です。
ファクタリング:入金待ちの売掛債権を売却する早期現金化の手段
ファクタリングは、入金待ちの売掛債権を売却する早期現金化の手段です。
アメリカなどの海外で先に知名度を上げたサービスで、輸入される形で日本でも取り扱われるようになりました。
資金調達の手段としては後発で、ここ数年でも新規参入が続発しています。
ビジネスローンとファクタリングの共通点
次に、ビジネスローンとファクタリングの共通点をご紹介します。
最短即日入金
ビジネスローンとファクタリングともに、入金スピードの速さはメリットとして取り上げられます。
早ければ申し込んだその日のうちに現金を受け取り可能。
そのため、24時間受付しているところも少なからず存在します。
基本的に保証人・担保不要
基本的に保証人も担保も不要なのは、ビジネスローンとファクタリングの共通点と言えるでしょう。
銀行融資などは担保や保証人が必要になることもありますが、これらは原則としてどちらも不要です。
担保や保証人が必要になるとすれば、法人が利用する場合に連帯保証人が必要になるケースがあります。
運営元はノンバンクなので手数料が高め
ビジネスローンもファクタリングも、運営元はノンバンクです。
ノンバンクは銀行融資を受けられない方たちの受け皿として利用されることが多いため、銀行融資を利用できる企業に比べると信用は低め。
そのため、銀行融資に比べて手数料は高く設定されていることがほとんどです。
ビジネスローンとファクタリングの相違点
ここからは、ビジネスローンとファクタリングの相違点をご紹介します。
相違点がメリットやデメリットになりますが、どちらに感じるかは企業によって異なるため、自社のケースにあてはめながら考えましょう。
借金の有無
一番大きな違いは、各サービスの利用が借金にあたるかどうかです。
ビジネスローン:借金
ビジネスローンは、借金になります。
貸金業に該当するため、利息は利息制限法の範囲内です。
ファクタリング:借金ではない
一方で、ファクタリングは借金になりません。
自社が保有する売掛債権を買い取ってもらうだけで、いわば前借状態です。
債権の売買なので貸金業には該当せず、利息制限法で制限されている以上の利息(手数料)を請求される場合も珍しくありません。
審査対象
続いて、審査対象の違いです。
ビジネスローン:申込企業
ビジネスローンの審査対象は、申込企業です。
借金をする人に、返済能力があるかどうかを見極める必要があります。
ファクタリング:売掛先企業
ファクタリングの審査対象は、売掛先企業です。
売掛先企業が申込企業に入金しない限り、ファクタリング会社には1円も入りません。
また、多くのファクタリング会社は売掛先企業が倒産したときに申込企業に返済を求める権利「償還請求権」を放棄する「ノンリコース」を採用している場合がほとんど。
そのため、売掛先企業の経営状態が申込企業の経営状態以上に重視されます。
信用情報機関への登録
信用情報機関への登録の有無も、ビジネスローンとファクタリングの違いのひとつです。
ビジネスローン:登録される
ビジネスローンの場合、信用情報機関に利用情報は登録されます。
そのため、今後大きな銀行融資を予定している場合などは、利用をよく検討した方がいいでしょう。
ファクタリング:登録されない
ファクタリングの場合、信用情報機関に利用情報が登録されることはありません。
その理由は、すでに説明した通り、ファクタリングは借金じゃないからです。
信用情報に傷をつけたくなければ、ファクタリングの方がいいでしょう。
発生するお金
ビジネスローンもファクタリングも、利用時に別途費用が発生します。
ただ、それぞれ異なるシステムの費用なので、どちらがいいかはよく考えましょう。
ビジネスローン:金利
ビジネスローンの場合、「金利」が発生します。
金利は「年間●%」というふうに定められているため、早く返済すればするほど金利を抑えられます。
ファクタリング:手数料
ファクタリングの場合、一律の「手数料」が発生します。
手数料は「売掛債権に対して●%」なので、返済期間によって手数料が変わることはありません。
注意すべきはこの点で、返済期間によって同じ金額を調達しても手数料に大きな違いが生じます。
たとえば、調達額が100万円で、返済期間3ヶ月の場合。
ファクタリング手数料が10%だとすると、10万円が手数料になるので調達できるのは90万円です。
年利20%のビジネスローンの場合、返済期間が3ヶ月なら年利は1/4の5%で済むので、利息は5万円。
その結果、95万円が手元に残ります。
ただし、既にご紹介した通り、ファクタリングなら信用情報に傷がつきません。
資金調達したい金額や信用情報とのバランスを見て、どちらを利用するかを検討しましょう。
ビジネスローン | ファクタリング | |
調達額 | 100万円 | |
返済期間 | 3ヶ月 | |
手数料・金利 | 20%/年 | 10%/回 |
手数料 | – | 10万円 |
利息 | 5万円 | – |
調達可能額 | 95万円 | 90万円 |
会計上の扱い
また、会計上の扱いも両者で異なります。
ビジネスローン:負債
ビジネスローンの調達額は、会計上「負債」となります。
返済期間によって、さらに細かく「短期借入金」と「長期借入金」に分類。
借入日の翌年度期首日から起算し、1年以内に支払期限が来るかどうかで分けます。
ファクタリング:売上
ファクタリングの調達額は、会計上「売上」となります。
ファクタリングによって流動資産が預金になるため、純資産利益率が上がり、会計上は経営状況が向上。
そのため、銀行融資などの審査に有利に働きます。
これを見据えて、現金に困っていなくてもファクタリングで純資産利益率を上げる企業も。
債務超過や税金の未納・滞納がある状態での利用可否
債務超過や税金の未納・滞納がある状態での利用可否は、両者で大きく異なります。
ビジネスローン:審査に通りにくい
ビジネスローンの場合、これらは審査に通りにくいといえます。
理由は、返済するのが申込企業だからです。
既に借金がある状態の企業に借金をさせても、返済される保証はありません。
ファクタリング:審査に通る
ファクタリングの場合、これらの状態でも審査に通ることが多いです。
理由は、返済するのが申込企業ではなく売掛先企業だから。
つまり、売掛先企業の経営状況さえ健全で、入金されるのが確実な状態なら、申込企業に赤字があろうと税金滞納があろうと関係ありません。
返済期間
返済期間の長さも、両者の違いです。
ビジネスローン:最長10年
ビジネスローンの返済期間は、最長10年です。
借入額はビジネスローンによってさまざまですが、多ければ億単位になるため、返済も数年単位の場合が多くなります。
また、借入額が少なければ1年ほどで返済する場合も。
ファクタリング:最長3ヵ月
ファクタリングの返済期間は、最長3ヵ月です。
ファクタリングは3ヵ月以内の入金が決まっている売掛債権に限定していることが多く、入金されたらすぐ振り込むことを前提にしています。
返済回数
返済期間の長さと密接に関係しますが、返済回数も両社で異なります。
ビジネスローン:主に分割払い
ビジネスローンは、主に分割払いです。
分割回数は返済期間によって異なりますが、分割回数が多くなればそれだけ振込手数料などがかかります。
また、長期のビジネスローンなら、金利を返済期間の途中で見直す場合も少なくありません。
ファクタリング:主に一括払い
ファクタリングは、基本的に一括払いです。
債権額が入金された段階で、現金化した額と手数料の合計をファクタリング会社に入金します。
分割払いに応じてくれる可能性もありますが、要相談です。
個人事業主の利用可否
最後に、個人事業主の利用可否も両者の違いです。
ビジネスローン:利用できる場合が多い
ビジネスローンは、個人事業主でも利用できる場合が多いです。
用途はビジネスに限定しているため、開業届提出は必須条件といえます。
利用条件では基本的に青色申告を前提としているので、白色申告の場合はローン会社に相談しましょう。
ファクタリング:利用できない場合が多い
ファクタリングは、個人事業主だと利用できない場合が多いです。
ここでの「個人事業主」は、申込者も売掛先も両方含まれます。
ただ、個人事業主が利用できるファクタリング会社は、少ないものの存在するので、根気よく探しましょう。
ビジネスローン | ファクタリング | |
入金スピード | 最短即日 | |
保証人・担保 | 基本的に不要 | |
運営元 | ノンバンク(手数料が高め) | |
借金の有無 | 借金 | 借金ではない |
審査対象 | 申込企業 | 売掛先企業 |
信用情報機関への登録 | 登録される | 登録されない |
発生する料金 | 金利 | 手数料 |
会計上の扱い | 負債 | 売上 |
債務超過や税金の未納・滞納 | 審査に通りにくい | 審査に通る |
返済期間 | 最長10年 | 最長3ヵ月 |
返済回数 | 主に分割払い | 主に一括払い |
個人事業主の利用可否 | 利用できる場合が多い | 利用できない場合が多い |
ビジネスローンとファクタリングはどちらがおすすめ?
ビジネスローンとファクタリングの共通点や相違点について、ここまでご紹介しました。
どちらが優れているということはなく、ケースバイケースです。
では、ビジネスローンとファクタリング、それぞれのおすすめするケースを紹介しましょう。
ビジネスローンがおすすめの場合
ビジネスローンがおすすめなのは、より多額の資金を調達したい場合です。
ファクタリングは債権額以上の金額を調達できないため、手持ちの債権額以上が必要な場合はビジネスローンを利用せざるを得ません。
また、早く返済できればビジネスローンの方が手数料を抑えられる場合もあるため、返済期間を短くできるならビジネスローンがいいでしょう。
急ぎでない場合も、ビジネスローンを検討するのがおすすめ。
ビジネスローンは最短即日融資のところもありますが、一週間ほど時間を要する場合が多いです。
ファクタリングがおすすめの場合
ファクタリングがおすすめなのは、信用情報に傷をつけたり負債を増やしたりしたくない場合です。
融資は信用情報や会計など、記録に残る形で使用履歴が残るため、銀行融資や国の助成金などの利用に不利に働く可能性は否めません。
また、資金が数日以内に必要で時間がない場合も、ファクタリングがおすすめ。
ファクタリングでは、即日現金化できる場合が多いものです。
ビジネスローンとファクタリングは併用可能
「どちらがいいか?」という視点で両者を紹介しましたが、ビジネスローンとファクタリングは併用可能です。
先にファクタリングをして、会計上の資金繰りを潤したうえでビジネスローンに申し込めば、審査に通りやすくなります。
もちろん、表面上の資金繰りだけでビジネスローンの審査に通るほど甘くはありません。
しかし、ファクタリングの審査に比べてビジネスローンの審査はずっと厳しいので、審査に通りやすい状況を整えるためにファクタリングを活用するのも手段のひとつです。
優良ビジネスローンのおすすめ2選
ここからは、優良なビジネスローンを探している方のために、厳選したおすすめを2社ほど紹介していきます。
もし、ここで紹介している以外のビジネスローンについても確認したい場合では、以下の記事を参考にするといいでしょう。
ビジネスローンおすすめ24選!個人事業主&法人に融資元を紹介では早速、順に紹介していきます。
ビジネクストの「ビジネスローン」
対象者 | 満20~69歳までの法人、個人事業主 |
融資限度額 | 1,000万円 |
金利 | 3.10%~18.0% |
審査 | 最短即日 |
返済期間 | 最長5年(60回以内) |
数あるビジネスローンの中で「ビジネクスト」は、累計15万口座以上と、実績が豊富で人気の金融機関となります。
またその間口も広く、赤字決算であっても融資をしてくれる可能性があるなど、中小企業の心強い味方となる存在です。
もちろん、このビジネスローンを利用するにあたり、来店の必要はありません。
ムダな時間を割かずに済むことは、事業者側から見ても、魅力のひとつとなるでしょう。
ビジネスパートナーの「スモールビジネスローン」
対象者 | 満20~69歳の法人、個人事業主 |
融資限度額 | 50~500万円 |
金利 | 9.98%~18.0% |
審査 | 最短即日 |
返済期間 | 最長5年間(60回以内) |
「ビジネスパートナー」もまた、来店不要で利用できるビジネスローンとなります。
また、事務手数料や返済手数料といった、ムダなコストもかかることがありません。
さらにその利便性も優秀で、セブン銀行のATMを活用すれば、いつでも現金の受け取りが可能となります。
審査も最短即日なので、スピード感や利便性を重視したいのなら、「スモールビジネスローン」を活用するといいでしょう。
優良ファクタリングのおすすめ2選
ファクタリング会社の中には、少なからず「悪徳業者」の存在もあるものです。
そこでここでは、実績もあり人気も高めの優良ファクタリング会社を、2社紹介しておきます。
もし、ここで紹介しているファクタリング会社以外にも確認したいといった場合では、以下の記事も参考にしてみるといいでしょう。
ファクタリング会社おすすめ30選を比較!騙され知らずで安全に資金調達しよう!口コミも掲載では早速、一つ目から紹介していきます。
トップマネジメント
運営会社 | 株式会社トップ・マネジメント |
設立 | 2009年 |
申込み対象者 | 法人・個人事業主 |
取扱額 | ~3億円
※1社あたり1億円まで |
手数料目安 | 1%~ |
審査スピード | 即日 |
取引タイプ | 2社間 / 3社間 |
はじめに紹介する「トップマネジメント」は、過去10年間もの実績があり、スタッフの顔を公開するなど、信頼も厚いファクタリング会社となります。
また実績を表す累計買取額は、なんと100億円を超える額となっており、申し分もないでしょう。
これは件数だと、4万5千件にも上ります。
これら案件で培われたノウハウは、企業調査や企業再生にも生かされ、利用企業を徹底サポートするのにも役立っているのでしょう。
ファクタリングは利用後に資金繰りが不安定となる可能性もありますが、その点についても助成金活用のプロにより、アドバイスももらえます。
丁寧で手厚いサポートが必要なら、「トップマネジメントを活用すると良いでしょう。
ビートレーディング
運営会社 | 株式会社ビートレーディング |
設立 | 2012年 |
申込み対象者 | 法人・個人事業主 |
取扱額 | 上限・下限なし |
手数料目安 | 2%~ |
審査スピード | 即日〜3営業日 |
取引タイプ | 2社間 / 3社間 |
もしあなたが他社のファクタリング会社の審査に不安を感じているようなら、「ビートレーディング」が良い選択となるかもしれません。
というのも、「ビートレーディング」の審査通過率は、98%という驚きの数字をたたき出しているため。
また手数料についても、平均が15~17%ほどとなっており、相場と比較しても上限が低い傾向になるのです。
もちろん、現金化のスピード感についても優秀で、最短即日の対応が可能。
契約も対面の必要がないので、時間がない方にとっても嬉しいファクタリング会社となりそうです。
もしどれにすべき迷うなら、「ビートレーディング」が有力候補となるでしょう。
ビジネスローンとファクタリングの両方を活かして資金難を乗り切ろう
今回は、ビジネスローンとファクタリングの共通点や相違点などを比較しました。
両者にメリットとデメリットがあり、どちらを選ぶかは企業によって異なるため、一概に優劣をつけられません。
自社にとって最善の方法で資金調達し、ビジネスを上向きにしましょう!