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何年も前に加入した法人保険が上手く機能しておらず、今後の経営のためにも見直しを検討している方は多いでしょう。
しかしその際に「一体どこから手を付ければいいのか」、「何を基準に不要と判断すればいいのか」と悩む方が多いのも事実です。
また見直しのコツを知らないために、誤った判断を下してしまったり、わからないからと放置し、財務状態を悪化させてしまう方も中には存在するものです。
ここでは、法人保険の見直しについての、以下のような疑問にわかりやすく答えていきます。
- 法人保険の見直しでどういった効果が得られるのか
- 法人保険のムダを見極める方法は?
- 解約返戻金を上手く活用する方法は?
- 見直すときのコツはあるのか
- 見直しをする時に注意すべきことは?
では早速みていきましょう。
法人保険の見直しで得られる効果とは
まず現在加入中の法人保険を見直すことで、一体どのような効果が得られる可能性があるのかについて、ここでは紹介していきます。
これらの効果を意識しながら法人保険の見直しを行うことで、より最適化した状態に近づくことも可能ですので、しっかりと目は通すようにしましょう。
手元のキャッシュが増加する|法人保険の見直し効果
不要な法人保険を解約し、その保険に解約返戻金があったとなれば、手元にキャッシュが入ってくることになります。
資金繰りが厳しい状況では、この解約返戻金は大きな助けとなるでしょう。
ただし、この解約返戻金は上手く活用しなければ、時に損をすることもあるため注意が必要です。
その活用法については、後に詳しく紹介していきます。
保険料のコストカットができる|法人保険の見直し効果
不要な法人保険を解約した場合のコストカットは、その保険料だけではありません。
そもそも保険の商品は、年々新しいものが追加されているため、過去に加入した法人保険は古くなっている可能性もあります。
どういうことかと言えば、現在加入中の法人保険と同じ内容であったとしても、保険料の安い新商品が存在する可能性があるのです。
この状況下では、乗り換える場合とそうでない場合で、数年後の負担差額は無視できない状態になることも、時にはあるでしょう。
このように古い法人保険から、内容の同じ新しい法人保険に乗り換えることでも、月々の保険料を安く抑えることができるのです。
リスク対策の再検討ができる|法人保険の見直し効果
経営では、あらゆる場面のリスクに対して、あらかじめの対策を考えておく必要があります。
それは経営者自身に万が一の事態が発生した場合や事業を継承する場合、また資金繰りが悪化した場合などでも必要となるでしょう。
このような状況になった際に、
などを考慮しながら、見直しはしていくようにしましょう。
法人保険の見直しは、リスク対策を改めて見直す良いキッカケとなります。
法人保険の見直しでムダを見極める3つのコツ
法人保険を見直すとなれば、どのように現状のムダを見極めていけばいいのかと悩む方は多いでしょう。
ここでは、そのムダを見極めるコツについて3つほど紹介しておきます。
またこれらのコツを実践する際は、順に進めていくようにしてください。では早速みていきましょう。
コツ1:加入中の法人保険の情報を洗い出す
まずムダを見極めるためには、加入中の法人保険の情報を洗い出さないことには、何も始まりません。
具体的に必要な情報は以下にまとめておきますので、参考しながら各法人保険の情報を洗い出していきましょう。
- 保障の対象者
- 保障内容
- 保障される期間
- 保険料
- 損金として算入できる割合(全損や1/2損金など)
- 解約返戻金はあるのか
- 解約返戻率とそのピークの時期
- 解約返戻率のピーク期間の長さ
コツ2:各法人保険の当初の加入目的を洗い出す
現状の情報を洗い出した後は、その法人保険に加入した当初の目的を書き出していきましょう。
これらは、この後に紹介する解約すべきラインに触れているのかを判断するのに必要となります。
また具体的な加入目的には、以下のようなものがあるでしょう。洗い出す際の参考としてお役立てください。
- 積み立てながらの節税対策目的
- 法人保険の保障目的
- 福利厚生を整える目的(退職金や医療費など)
- 事業の継承対策目的
コツ3:解約すべきラインに触れていないか確認
情報が出揃ったところで、
という点も、判断していきましょう。
ここでは、その解約すべきラインは一体何なのかについて、順に紹介していきます。
では早速、照らし合わせていきましょう。
現状が当初の加入目的からズレていないか確認
まず、2つ目のコツを紹介した際に書き出した、加入目的についてみていきましょう。
各法人保険は、
- その目的を果たすために上手く機能しているでしょうか?
- また現状から将来にかけて、その目的は本当に必要でしょうか?
これらの問いに対して、ひとつでも「NO」ならその保険は見直すべきでしょう。
解約すべき保険の候補となります。
返戻率のピーク時期が過ぎていないかの確認
節税対策や積み立てを意識して法人保険に加入しているのであれば、解約返戻率のピークを過ぎてしまった法人保険は、早々に解約すべきです。
解約返戻率は、一般的にピーク時期を過ぎれば下がり続ける一方ですから、不要であればそれ以上の損をしないためにも早めに対処しておきましょう。
損金に算入できる割合の確認
節税対策を目的としているのであれば、損金として算入できる割合は非常に重要な項目となるでしょう。
この点において、もし仮に損金として算入されていないのであれば、それは効果をなしていません。
また求めているほどの節税の効果も期待できない場合でも、解約の候補となります。
割高な保険料が経営を圧迫していないかの確認
いくら節税対策を目的として加入した法人保険であったとしても、その保険料が高額では資金繰りに悪影響を与え兼ねません。
財務状況が厳しいのであれば、早めの解約をして手元のキャッシュを増やすべきでしょう。
また先にお伝えしていますが、保障目的の場合だとしても、保険の新商品では同等の内容で、安い保険料を設定しているものもあります。
この場合では、現状の保険料が割高となっていますので、負担を軽減する目的で乗り換えを検討すべきとなります。
法人保険の解約返戻金を上手く活用するには
実際に法人保険を解約したとなれば、保険の種類によっては解約返戻金を受け取るケースもあるでしょう。
しかし、解約のタイミングや解約返戻金の使い道を誤ってしまえば、時に損をすることとなります。
ここでは、そういった事態にならないよう、解約返戻金を上手く活用するにはどうすればよいのかについて紹介していきます。
解約に適したタイミングを知る
まず解約のタイミングとして注意すべきは、法人保険の早期解約となります。
法人保険にもよりますが、早期であればあるほど、解約返戻率の割合は低くなってしまいます。
これが3年以内の場合では、保険料総額の3割程度でしか戻ってこないケースさえあるでしょう。
また法人保険の見直しをした結果、解約すべきものだと判断した場合で、保険料の支払いに余力があり、もう少しでピーク時期に達するのであれば、その時期を待つのも手となります。
ただし先にお伝えしたとおり、ピーク時期を過ぎており、節税対策や積み立てが目的であれば、早々に解約することも忘れてはいけません。
解約返戻金の益金と同額の損金を算入する
まずは解約返戻金の益金の求め方について説明しておきます。
益金の額は、解約返戻金額から資産として計上してきた保険料の総額を引くことで求めることができます。
より具体的な計算方法については、以下の表にまとめておきますので確認してみましょう。
損金の種類 | 益金の計算方法 |
---|---|
全損保険 | 解約返戻金と同額 |
1/2損金保険 | 解約返戻金額-支払保険料の総額×1/2 |
1/3損金保険 | 解約返戻金額-支払保険料の総額×2/3 |
これらの益金となってしまう解約返戻金は、そのままにしておいた場合、その金額に対して法人税が課せられてしまいます。
それでは節税対策や積み立ての効果が薄れてしまうため、同額かそれ以上の損金を算入する必要があるのです。
その際の損金として算入する内容は、将来のための設備投資や退職金の支払いなどにするといいでしょう。
また赤字の補填として活用する場合では、企業の信用を保つことにもなるため、融資を検討しているのであれば、優先すべき使い道といえます。
同じ法人保険に再加入することも検討する
法人保険の解約返戻金で前項に挙げたような使い道が特にない場合、同じ法人保険に再加入するのも手となります。
これによるメリットは、保障を継続できることはもちろん、解約返戻率のピーク時期をズラし、本当に必要な時期に備え直すことにあります。
法人保険の加入時は、解約返戻金の使い道もしっかりと決めておくようにしましょう。
法人保険を見直すための5つのコツ
法人保険の見直しでは、新たに違う保険を選ぶ場面もあるでしょう。
ここでは、法人保険選びで後悔しないための5つのコツについて紹介しておきます。
主なコツは次の通りです。
- 出口戦略はしっかりと立てておく
- 返戻率のピーク期間が長い法人保険を選ぶ
- 団体割引を活用する
- 節税を意識しすぎて保険料で無理をしない
- 必ず複数社に見積もりを依頼する
では早速、順にみていきましょう。
コツ1:出口戦略はしっかりと立てておく
法人保険では、加入の段階で解約返戻金の使い道を事前に決めておく出口戦略というものがあります。
この出口戦略を立てておくことは、法人保険のメリットを潰さないためにも必要なこととなります。
また出口戦略を立てる際は、「解約返戻率のピーク時期」と「大きな損金を算入できる時期」を合わせることも念頭においておきましょう。
法人保険の出口戦略8選!するかしないかで利益も節税効果も大違いこの時期がズレていると、解約返戻金の益金の額が増え、それに課せられる法人税の額も当然ながら増えてしまいます。
そうなれば、節税の効果も落ちてしまうため注意が必要です。
コツ2:返戻率のピーク期間が長い法人保険を選ぶ
出口戦略を立てるとしても、大きな損金を算入できる時期はなかなか把握しづらいこともあるでしょう。
そういった場合では、解約返戻率のピーク期間が長い法人保険に加入しておくことで、多少の時期のズレも問題ではなくなります。
また、加入目的が赤字のリスクに備えることであれば、解約返戻率のピーク期間が長いものを選択するようにしましょう。
この期間に赤字になったとしても、解約後の返戻金で赤字を埋めることで、その額によっては黒字化することも可能です。
とはいえ、2019年実施された税制改正の影響も受け、法人保険での節税は現状厳しくもなってきています。
このことについては、この記事の後半で、再度お伝えしていきます。
コツ3:団体割引を活用する
法人保険の中には、「団体割引」という制度が用意されているケースがあります。
この団体割引とは、ひとつの会社で複数人の方がまとめて保険加入する際に適用される割引制度で、おおよそ3%程度の割引が一般的です。
もしあなたの会社で、10名以上保険加入できる状態にあるのなら、この団体割引制度があるのかどうかにも注目してみると良いでしょう。
家族経営などの場合では、これら団体割引は対象となりませんが、これらを活用できれば保険料の割引ができるため、キャッシュフローも良くなります。
もちろん保険料の引き下げは、何を目的に法人保険に加入しているのかによっても、メリットになるか否かは変わるでしょう。
その点は明確にしてから、団体割引の検討もしてみると良いかもしれません。
コツ4:節税を意識しすぎて保険料で無理をしない
保険料を多く支払うということは、その分だけ節税の効果も期待できます。
しかし、その保険料が高額なために経営を圧迫していては、本末転倒というものです。
あくまでも法人保険の保険料は、長期間にわたり支払い続けることが可能な範囲で選択するようにしましょう。
コツ5:必ず複数社に見積もりを依頼する
保険会社によっては、似たような保障内容であったとしても、その保険料には大きな開きがあるものです。
そのため、特に他の保険商品を調べることもなく、始めから候補を1社に絞ってしまうことは避けるべきでしょう。
こういったところで手を抜いてしまうことは、財務状態を不要に悪くしてしまう要因にもなります。
法人保険で目的に沿うものが見つかったら、必ず複数社の類似商品の見積もりを出しもらい、しっかりと比較していくことが大切です。
法人保険の見直しで注意すべきこととは
ここまでで、法人保険を見直す際のコツを紹介してきましたが、注意点もいくつか存在します。
また、これらの注意点を把握していなかったために、
というような、不測の事態を引き起こしてしまうこともあるでしょう。
ここではそういった事態を避けるために、法人保険を見直す際には、ぜひ念頭に置いてほしい注意点について紹介していきます。
では早速、順にみていきましょう。
出口戦略が計画通りにはいかないこともある|法人保険見直しの注意点
まず注意すべきは、いくら法人保険加入前に出口戦略を綿密に立てたとしても、実際にはその計画通りにすべては上手くいかないということを忘れないことです。
もし仮に10年後を見越して、代表者の退職金をまかなうために加入した保険があったとしても、その時期に必ずしも退任できるかは不明でしょう。
なかなか後継者となる人物が見つからなかったり、心境の変化により続投したくなることもあり得るわけです。
また大型設備の投資を出口戦略としていた場合でも、時代の流れや事業の状態によっては、これもまた計画通りとはいかないこともあります。
法人保険の検討をするのなら出口戦略は必須ですが、ある程度柔軟になるような配慮や、その他の出口も見出しておくと良いかもしれません。
解約時期を意識しすぎない|法人保険見直しの注意点
これも前項で紹介した内容に似ていますが、そもそも法人保険の出口戦略は経営にとってプラスになるようにしなくてはなりません。
この点は当然ですが、なぜかこの法人保険の解約時期に合わせて、出口戦略で決めた内容を無理に実行してしまう事業者もいるのです。
たとえば、せっかくもらう解約金だからといって益金にならないよう、不要に設備投資をしてしまうなどがこの例にあたります。
これは言い換えれば、法人保険の解約時期に振り回された決断ともいえるのではないでしょうか?
法人保険で得た解約金は、あくまでも現状の経営状態に合わせ、プラスに働くように活用することを忘れてはいけません。
節税対策なら終身保険は避ける|法人保険見直しの注意点
まず終身保険を法人契約する際は、そのデメリットの多さを把握すべきでしょう。
保障目的で加入するのであれば、それは問題ではありませんが、節税対策としてや赤字対策などが目的であれば、終身保険の加入はすべきではありません。
その具体的な理由は、以下の3つとなります。
- 保険料が割高である
- 保険料は損金として算入できない(全額を資産計上)
- 解約返戻金の益金の額が極めて少額(益金の計算式:解約返戻金額-支払保険料の総額)
ここで大きな問題となるのが、2番目と3番目に記載したデメリットです。
まず2番目についてですが、終身保険では保険料の全額を資産として計上しなくてはなりません。
これはつまり、税負担を軽減することができないことを意味します。
次に3番目ですが、益金の額が極めて少額であるため、赤字をカバーするには力不足となります。
たとえば、支払った保険料の総額が1,000万円に対して、解約返戻金が1,030万円だった場合、
- 益金は30万円(益金の計算式:解約返戻金額-支払保険料の総額)
となってしまい、その分しかカバーすることができません。
このケースでは益金が発生していますが、解約返戻率の低い時期(100%を下回る時期)に解約をしてしまった場合はどうでしょうか。
ましてや赤字補填のための資金調達として解約したとなれば、大きな問題となります。
理由としては、益金の発生どころか損金として算入しなくはならないため、より赤字を拡大させてしまうことが挙げられます。
このように、終身保険はデメリットが多いため、加入目的によっては避けるべき法人保険となるのです。
全損保険での解約返戻金の扱い|法人保険見直しの注意点
全損保険は、保険料の全額を損金として算入できることから、節税対策の目的であれば、最も効果が期待できるものとなってました。
その反面、解約返戻金については全額を益金として扱わなくてはならないことや、解約返戻率のピーク期間が短いということもあり、その使い道は限定されるデメリットもあります。
また、解約返戻率が50%を超える全損保険については、国税庁がその節税目的となっている点を指摘しており、税務上の扱いが見直される動きがあります。
詳しくは、次項で解説していきます。
税務上の扱い見直し!法人保険の販売休止が続出した
2019年の2月13日に国税庁が、以下のような保険商品に対して税務上の扱いを見直す旨を、各大手保険会社に通達を出しました。
以下は2019年2月13日に朝日新聞デジタルで公開された記事の抜粋です。
中小企業の経営者向け保険で「節税効果」がうたわれ、生命保険各社の営業が過熱した問題で、国税庁はこうした保険の税務上の扱いを見直す。保険料を全額経費に算入できるため法人税を減らす効果があったが、一部を算入できなくする方向。これまでの「節税保険」ブームは転機を迎えた。
関係者によると、国税庁は近く、経営者向け保険の保険料について、経費での扱いを定めた従来の通達を見直し、生保各社に案を示す方針。その後パブリックコメントで意見を聴いたうえで、全額経費算入を見直す見込み。
これの対象となる保険商品は、主に以下の条件にあてはまる法人向け保険商品となるようです。
- 3年以上の保険期間がある法人向けの保険
- 定期保険、第三分野保険(医療保険やがん保険なども)
- 解約返戻率のピークが50%を超えるもの
- 満期金が存在しない
また、解約返戻率が50%以下の法人向けの保険商品については、全額損金として算入することを認める方向となりました。
これを受けて、大手保険会社は節税効果の高い全損保険を中心に、一時販売を休止。
また現在法人向け保険へ新規加入を考えている場合は、商品によって保険料が損金として認められないものも出てくるので、節税保険への情報はよく確認しておくようにしましょう。
今のところの最新情報は、次より紹介していきます。
【2020年2月最新】法人保険による節税は税制改正後どうなった?
2019年の税制改正は、法人保険を決算対策として活用しようと検討していた企業も多かったため、多くの代表者から注目を集め、保険会社にとっても衝撃の出来事だったのではないでしょうか。
ここでは、税制改正によって具体的に何が変わったのか、その点にフォーカスしてサラッと解説していきます。
さて今回の税制改正では、主に解約返戻率が高い法人保険の損金割合が注目点となっていました。
いわゆる節税保険というものに対して、国税庁からメスが入った形です。
では現在においての法人保険は、どういった損金割合となっているのでしょうか?
保険商品の種類によって、内容が異なるため、以降よりそれぞれに分けて解説していきます。
では順に確認していきましょう。
3年以上の定期保険、第三分野保険商品の扱い
まず、先に少し紹介している3年以上の定期保険と第三分野保険商品(医療保険やがん保険など)についてから解説していきます。
先述しましたが、解約返戻率が50%以下の法人向けの保険商品については、全額損金として算入することができます。
では、ピーク時の解約返戻金が50%を超える法人保険については、一体どうなるのでしょうか?
今回の税制改正では、以下の3段階によって、その扱いが異なる方向に決定したようです。
ピーク時の返戻率が「5o%超~70%」 | 保険期間の40%(保険開始日から起算)まで、保険料の40%を資産として計上する(60%損金算入) |
ピーク時の返戻率が「70%超~85%」 | 保険期間の40%(保険開始日から起算)まで、保険料の6割を資産として計上する(60%損金算入) |
ピーク時の返戻率が「85%超~」 | ・開始日から10年までは90%資産計上する(10%損金算入)
・以降は70%を資産計上する(30%損金算入) |
このように、ピーク時の解約返戻率によって、保険料の扱いがわかれているのです。
この点も少々複雑ですので、しっかりと理解したい方は、保険の無料相談窓口などを利用してクリアにしていくといいでしょう。
法人保険において、おすすめの無料相談窓口については、次項より紹介しています。
気になる方は、併せてご覧ください。
短期払いガン保険商品の扱い
ではつづいて短期払いがん保険の場合を見ていきます。
これから紹介する通達内容が適用されるのは、2019年10月8日以降に契約した方が対象です。
つまり、これから契約する方は対象となりますので、一読しておくようにしましょう。
短期払いのガン保険とは、保険期間が終身と長期間に設定されているものの、その保険料の支払いは短期間で完了するガン保険のことを指します。
実はこの保険については、ピーク時の解約返戻率が70%以下で、且つ年間30万円以下の保険料であれば、全額損金に算入することが認められている商品でもあります。
とはいえ、これまでのような節税効果は期待できないので、これから加入を検討している方は、保険本来の保障部分に目を向け選んでいく必要がありそうです。
複雑な法人保険の見直しはプロの相談窓口が優秀
さて、ここまでで法人保険の見直しについて紹介してきましたが、事業内容や財務状態によって選ぶべき最適な法人保険は異なるものです。
とはいえ、数ある法人保険の中から、最適なプランを選定するのはなかなか骨の折れる作業でしょう。
そこでおすすめしたいのが、無料で利用できる法人保険の相談窓口サービス。
このサービスでは、専門知識をもったプロたちが、その企業にとって最適なプランを選定してきてくれます。
また面倒な契約代行からアフターフォローについても実施してくれるものもあるので、活用してみるのも手でしょう。
ここでは、おすすめの保険の相談窓口を3つほど紹介しておきますので、ぜひ参考にしてみてください。
保険のぜんぶ
まず一つ目に紹介するのは、取り扱い商品の多い「ほけんのぜんぶ」です。
扱う商品は、保険会社数でいうと32社にものぼるので、全体からより最適なプランを選定してもらえるでしょう。
またこの相談窓口の一番の特長は、在籍する専門スタッフの97%が、FPの資格を取得している点。
また教育体制でいえば、100を超えるプログラムを用意し、その道のプロを育てる環境が出来上がっています。
セキュリティ面をみても、認証を受けているので、情報を預ける際にも安心して利用できるのではないでしょうか?
目に見える信頼を重要視しているのなら、「ほけんのぜんぶ」は良い選択となるでしょう。
法人保険クリニック
27年間もの間、着々と信頼を積み重ねてきたが、この「法人保険クリニック」です。
その長い歴史から得たノウハウを強みとして、リピーターも多くいるのが魅力。
しかも、契約会社からの紹介が75%というから、その点でも信頼性がくみ取れるのでないでしょうか?
「法人保険クリニック」では、企業からの情報をもとに、丁寧にヒアリングをしながら分析をしてくれます。
その結果をもとに、より最適なプランを提案してくれるわけです。
プロとしての経験とデータの数字、そして最新情報も加味した提案は、長年のノウハウがあってこそ。
法人保険の見直しといっても、なにから手をつければいいのかわからない方は、「法人保険クリニック」に一度相談してみると良いかもしれません。
保険コネクト
次に紹介する「保険コネクト」は、個人向けの商品も扱っていますが、法人保険の提案力ももちろんあります。
その満足度は、なんと9割というから驚きでしょう。
それもそのはずで、在籍するスタッフに法人保険が得意な方がいることはもちろん、ノルマを与えない社風がスタッフにいい影響を与えているのです。
ノルマがないということは、自分自身の報酬を気にしなくてもいいため、常にお客様ファーストの目線に立って提案できるということでもあります。
そのために、親身になって考えてくれる姿勢が見受けられるのでしょう。
もし、あなたがそうした親身になってくれるスタッフを求めるのなら、「保険コネクト」が適しているかもしれません。
法人ほけんの窓口
「法人ほけんの窓口」は、個人向け保険の相談窓口としても有名な「ほけんの窓口」の法人版となります。
認知度が高いだけあり相談実績も豊富で、すでに2000社を超える実績が積みあがっています。
また抱える保険商品の数は、なんと40社分にもなるため、自社にとって最適なプランを提供しやすくなっているのです。
これなら、細かなニーズにも対応してもらえそうですね。
また相談する際は、保険のプロが自社に訪問し、アドバイスをしてくれます。
このとき社会保障制度も含みながら、丁寧に知識提供をしてくれるので、口コミの中には「勉強になった」という声も。
どれにすべきか迷ったのなら、「法人ほけんの窓口」をまず試してみると良いでしょう。
保険見直し本舗
「保険見直し本舗」では、豊富な経験と知識を持ち合わせた、プロのコンサルティングアドバイザーが在籍しています。
こういったプロが専任となって、保険の見直しはもちろん、新規加入やアフターフォローまでもサポートしてくれるのです。
このアフターフォローでは、用途に合わせて複数加入した保険の一元管理を担ってくれます。
これにより、自社で細かく管理しなくてもいいので、その後の作業負担が減るのは大きなメリットとなりそうです。
手厚いフォローが欲しい方は、「保険見直し本舗」がおすすめです。
法人保険をしっかりと見直して最適化をしよう
法人保険は上手く活用していけば、いざという時の心強い味方となります。
そのためにも、ここで紹介した見直しのコツを参考にしながら、定期的にしっかりと法人保険の見直しをして、加入目的を果たせるように最適化をしていきましょう。
まずは、加入中の法人保険を確認し、情報を整理することから始めてみてください。
もちろん出口戦略も忘れてはいけません。