ファクタリング会社の選び方10選!法人・個人事業主のために徹底調査

ファクタリング会社の選び方10選!法人・個人事業主のために徹底調査

ファクタリングは資金調達の手段のひとつで、売掛金を支払い前に現金化する仕組みのことをいいます。

売掛債権を「ファクタリング会社」と呼ばれる企業に買収する対価として現金を受け取ることで、売掛金の振込より前に現金を受け取れる仕組みです。

ファクタリングをしないと、契約の発生から売掛金が振り込まれるまで数ヶ月かかることも珍しくありません。

そのため、現金がなかなか手元になく資金繰りに苦しむ個人事業主や経営者も少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、安心して利用できるファクタリング会社の選び方や必要書類についてご紹介します。

これさえ読めば、悪徳会社に騙されることなく安心して資金繰りを安定させることができますよ!

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経営状況にあったファクタリング会社の選び方

経営状況にあったファクタリング会社の選び方

ファクタリング会社を選ぶにあたって、まず自社の経営状況にあった会社を選ばなくてはいけません。

ファクタリング会社の種類を適切に見極めることで、最善の資金繰りをすることができます。

ファクタリングには2種類ある

まず「ファクタリング」に2種類あることはご存知でしょうか。

2種類のファクタリングは、費用はもちろん手続きなどもかなり異なるので、どちらがより有利でメリットが多いのかをしっかり確認しましょう。

2社間ファクタリング:自社とファクタリング会社で行う

2社間ファクタリングは、自社とファクタリング会社のみで行うファクタリングです。

2社間ファクタリングのメリットは、売掛先企業にファクタリングを行うことを告知する必要がないこと。

告知がなければ、ファクタリングしていることを売掛先企業に知られることはありません。

デメリットは手数料の高さです。

ファクタリング手数料は、売掛先企業にファクタリングを告知する3社間の場合は「多くて5%」が相場なのに対し、2社間の場合は「少なくて10%」。

場合によっては手数料がファクタリング額の20%近くになることも

とはいえ、ファクタリングをするほど資金繰りに苦しんでいることを売掛先企業に知られたくない場合は、2社間ファクタリングがおすすめです。

3社間ファクタリング:自社とファクタリング会社、売掛先企業で行う

3社間ファクタリングは、2社間ファクタリングに売掛先企業を加えた3社で行います。

手数料が、2社間の半分以下になるのが3社間ファクタリングのメリットなので、とにかく多くの現金を手元に残しておきたい場合におすすめです。

対するデメリットは、売掛先企業に資金繰りが苦しいことを知られること。

2社間と3社間では、売掛債権や売り上げのフローが変わるため、売掛先企業にファクタリングを知られずに3社間ファクタリングをする方法はありません

また3社間ファクタリングをするには売掛先企業への通知だけでなく、売掛先企業からの承認も必須条件です。

そのため承認を得るまでに時間がかかる場合、売掛債権の現金化に時間がかかるのもデメリットといえるでしょう。

2社間 3社間
売掛先企業への通知 なし あり
手数料 高い 安い
入金までの期間 早い 遅い

ファクタリング会社には3種類ある

ファクタリング会社にも種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。

ファクタリング会社の種類を把握することで、最善のファクタリング会社を選べるようにしましょう。

銀行系ファクタリング会社:銀行のグループ企業

銀行系ファクタリング会社は、銀行のグループ企業。

三菱UFJ銀行の100%子会社「三菱UFJファクター」や、横浜銀行が出資する「浜銀ファイナンス」などが代表例です。

銀行系ファクタリング会社を利用するメリットとしては、以下の2つが挙げられます。

  1. 融資金額が多いこと
  2. 銀行のグループ企業のため、ファクタリング会社の信用が非常に厚いこと

3社間ファクタリングの場合、ファクタリングやファクタリング会社について売掛先企業がまったく知らなくても、銀行のグループ企業なら承諾を得やすくなります。

対するデメリットは、以下の2つが挙げられるでしょう。

  1. 審査が厳しいので現金化まで時間がかかること
  2. 親会社である銀行にもファクタリングの情報が行くこと

銀行融資を考えている場合は、貸借対照表に計上されなくてもファクタリングの情報は知られてしまうので、融資に影響が出る可能性は否定できません

ノンバンク系ファクタリング会社:銀行以外の事業を営む親会社のグループ企業

ノンバンク系ファクタリング会社は、銀行以外の事業を営む親会社のグループ企業。

消費者金融・アイフルの「ビジネクスト」や、通信事業最大手・NTTの「NTTファイナンス」が代表例です。

ノンバンク系ファクタリング会社を利用するメリットは、以下の2つです。

  1. 銀行系ファクタリング会社同様に親会社の信用があること
  2. 銀行系ファクタリング会社と違い、ファクタリングが今後の銀行との付き合いに影響しないこと

これといったデメリットはないものの、スピード感や手数料の高さは、銀行系ファクタリング会社と独立系ファクタリング会社のほぼ中間となります。

よくいえば「穴がない」のですが、悪くいえば「中途半端」といえるでしょう。

独立系ファクタリング会社:親会社がない企業

最後にご紹介する独立系ファクタリング会社は、親会社がない企業。

ベストファクター」や「エーストラスト」が代表例です。

独立系ファクタリング会社のメリットは、以下の通りです。

  • スピード感があり、2社間ファクタリングにも対応していること

通常、銀行系とノンバンク系は、3社間ファクタリングにしか対応していないことがほとんどなので、これは独立系の大きなメリットとなります。

また、数十万円からでも融資してくれるファクタリング会社もあるので、中小企業や個人事業主が利用できるのも主に独立系です。

一方デメリットについては、以下の2つがあげられるでしょう。

  1. 手数料の高い
  2. ファクタリング会社の信用が低い

手数料が高いファクタリング会社の場合、1/3以上が手数料に消えてしまうこともあるので要注意です。

ファクタリング会社3種類のメリット・デメリット一覧表

ここまで紹介してきた3種類のファクタリングについて、ここではその特性をまとめておきます。

サッと確認できますので、自身の状況と照らし合わせながら、種類を絞り込んでみてください。

  メリット デメリット
銀行系 融資金額が多い

信用の高さ

現金化まで時間がかかる

親会社の銀行との融資への影響

ノンバンク系 信用の高さ

銀行との融資に影響しない

悪く言えば中途半端
独立系 現金化まで早い
個人事業主や中小企業も使える
手数料の高さ
信用の低さ

さて、ファクタリングの種類を理解したところで、次はいよいよファクタリング会社の選び方についてみていきます。

どれもファクタリング選びで、失敗しないために大切なことですので、しっかりと目を通すようにしてください。

安心して利用できるファクタリング会社の選び方10選

安心して利用できるファクタリング会社の選び方10選

ここまでご紹介したファクタリングの方法や、ファクタリング会社の特徴を捉えたうえで、安心して利用できるファクタリング会社を選ぶための方法をご紹介します。

1. 利用条件を満たしているか

まずは、、利用したいファクタリング会社が提示する条件が、あなた自身やあなたが希望する条件とマッチするのかを確認しましょう。

確認項目は、たとえば「個人事業主は利用できるか」や「融資額」となります。

個人事業主が利用できるファクタリング会社は多くない

そして注意したいのは、個人事業主が利用できるファクタリング会社は多くないこと。

個人事業主でも利用できるファクタリング会社では、融資金額がそれほど多くない独立系がほとんどです。

多額の現金が必要になった場合は、他の資金調達方法を考えましょう。

個人事業主も法人も要チェック!事業資金の調達方法14選個人事業主も法人も要チェック!事業資金の調達方法14選

2. ホームページに記載されている内容は本当か

悪徳業者に騙されないために、必ず実践してほしいのは、ホームページに記載されている情報の事実確認です。

仮にも売掛債権を買収する相手なので、実態がファクタリング会社だと判明しても、信頼に値するかどうかを確認する必要があります。

特に会社概要は要チェックで、電話相談の前にオフィスがあるかを確認すべき

特にチェックが必要なのは会社概要。

記載通りの住所にオフィスが実在しており、

  • ちゃんと人が働いている様子があるか
  • 記載された電話番号に電話をかけたらちゃんとした人が対応してくれるか

といった2点は、最低限確認しておきたいことです。

もし時間が許せば、実際に記載された住所に足を運んでみましょう。

地図サイトのストリートビューは、情報が最新とは限らないので、自分の目で確認するのが一番です。

3. 希望する取引方法に対応しているか

ファクタリング会社を選ぶときは、希望する取引方法に対応しているかどうかも確認しましょう。

希望する取引方法とは、一言でいえば「2社間ファクタリングに対応しているかどうか」。

もし2社間ファクタリングを希望するのであれば、まず独立系ファクタリング会社から探すのがおすすめです。

2社間を希望していても、どうしても3社間にせざるを得ないことも

もちろん、2社間ファクタリングで取引できることがベストですが、必ずしも希望が通ることはありません。

たとえば、融資額など色々な条件を考慮した結果、どうしても3社間ファクタリングしかできない場合もあります。

その場合には、売掛先企業にファクタリングの承諾をしてもらう必要があるため、その説明を「どう伝えれば承諾を得やすいのか」など、考えられることは考えておきましょう。

4. 現金化までのスピード感

ファクタリングの魅力は、普通に待てば数カ月かかる現金化が最短即日で可能なことです。

早く現金が欲しい…

という願望がファクタリングの元になっている以上、現金化までのスピード感はかなり重視すべきポイントです。

ファクタリング会社の種類によってだいたいのスピード感は把握できる

ファクタリングのスピード感は、ファクタリング会社の種類でほぼ決まります。

早い方から順に、

  1. 独立系
  2. ノンバンク系
  3. 銀行系

といった具合になります。

希望融資額とスピード感のバランスで、一番条件のいいものを選ぶのがおすすめでしょう。

5. 電話や面談での印象

インターネットですべての手続きができるファクタリング会社もありますが、売掛債権を買収する相手なので、できるだけ対面で相手を確認しましょう。

債権やお金のやり取りは会社間で行うものですが、その会社を動かしているのは人間です。

どうせ手数料を払うのであれば、信頼できる人の利益になるようにしたいですよね。

少しでも違和感を覚えたらそのファクタリング会社はやめるべき

質問に丁寧に答えてくれるか?
しつこい勧誘をしてこないか?

など、チェックすべきポイントは多いので、電話や面談の前にチェックリストを用意するのもおすすめです。

どんなに融資金額や手数料の条件がよくても、印象がよくなかったり質問をはぐらかされたり、少しでも違和感を覚える対応をされたら、その会社からは手を引きましょう。

6. あまりに都合のいい条件すぎないか

ファクタリング会社を調べていると、びっくりするほど好条件でファクタリングできる企業がヒットします。

たとえば、2社間ファクタリングなのに手数料が3%台とか、個人事業主でもかなり高額の融資が可能だとかがあるでしょう。

こうした情報をみつけると、どうしても感情が先に動いてしまいがちですが、そこはグッとこらえるようにしてください。

手数料が極端に安い場合などは悪徳業者の可能性も

あまりにファクタリングを依頼する側にとって好条件な場合、悪徳業者に騙されている可能性を考えましょう。

基本的に悪徳業者は、独立系を騙ってくる傾向にあります。

そのため、独立系ファクタリング会社について調べるときは、相場より少し高額な手数料を払うくらいの心づもりが大切です。

7. 償還求償権の有無

償還求償権という権利をご存知でしょうか。

償還求償権とは

売掛先がなんらかの理由で売掛債権を支払えなくなったときに、その売掛債権の購入者が販売者に対して、売掛金を請求できる権利のこと。

これは、3社間ファクタリングで登場する概念で、ファクタリング会社に与えられる権利です。

つまり、売掛先企業が支払い不能になった場合、ファクタリング会社は、あなたの会社に対して売掛金の支払いを請求できるということです。

ファクタリング会社が償還請求権を放棄することは、必ず契約前に確認

ファクタリング会社は、償還求償権を放棄するのがファクタリング業界では、今や一般的です。

契約書にも放棄の旨が記載されているかは、必ず確認しましょう。

8. やり取りや契約に透明性があるか

ファクタリング会社とのやり取りや契約に、不透明な部分がないかどうかは確認しましょう。

よくわからない話をうやむやなままにされたり、ホームページに明記されていることが契約書には書かれていなかったりすることがあるからです。

事前に聞いた話と契約書の内容が違わないか要チェック

どんなに面談で聞いたりホームページで確認したりしても、実際に契約書にその記載がなければ無効になってしまいます。

押印した時点で、その契約に同意したとみなされてしまうので、契約書を作り直してもらう手間をかけてでも契約書の内容は厳しくチェックすべきです。

9. 契約書は二部用意されているか

個人事業主や企業の経営者であれば経験上わかると思いますが、契約書は同じものを二部用意し、双方が一部ずつ所持するのが一般的です。

今回の場合だと、ファクタリング会社と自社で一部ずつを持つ形になります。

原本のコピーをもらえるのであれば、目の前でコピーしてもらうと安心

同じものを二部用意しなくても、原本のコピーを片方が持つ場合もありますが、注意するのはこのケース。

このあとコピーを取ります

と言って、そっくりで効力のない偽契約書を渡されたり、他の手続きを進めるうちにコピーのことを忘れさせたりして、あなたの会社にコピーを持たせない可能性もあるのです。

もし、

コピーを取るから一部にしたい

とファクタリング会社が言ってきた場合は、自分の目の前でコピーしてもらうようにしましょう。

10. 信頼できる口コミがあるかどうか

最後にご紹介するのは、「信頼できる口コミを参考にファクタリング会社を選びましょう」ということ。

信頼できる口コミというのは、対面で面識のある経営者や実際にファクタリングをしたことがある人です。

もちろんそうした人たちに、ファクタリングをするほどの経営状況にあることは知られてしまいますが、騙されるよりはマシといえます。

ネット上の口コミはサクラによる一斉投稿に注意

注意すべきはネット上の口コミです。

投稿数が多い、高評価が多いという理由で信用してしまうのは危険といえます。

それはサクラを雇って、大量に高評価を書き込めば、いくらでも偽評価を作り出せてしまうためです。

インターネット上の口コミを見る場合は、IDや投稿時間をチェックしてみるといいかもしれません。

偽評価の場合は、本物とは違い、違和感のある投稿となっています。

 

ここまでで、選び方について10個ほど紹介してきました。

ファクタリング業界では、悪徳会社も少なからず存在しているため、騙されないための対策が個人レベルで必要となります。

実際に選ぶ際は、この10項目を必ずチェックして、失敗しないファクタリング会社を選んでみてください。

ファクタリング会社おすすめ30選を比較!騙され知らずで安全に資金調達しようファクタリング会社おすすめ30選を比較!騙され知らずで安全に資金調達しよう!口コミも掲載

さて、ファクタリング会社を選ぶことも大切なことではありますが、それと同時に必要書類についても準備しなくはなりません。

次では、その点に的を絞って、大切なことをお話ししていきます。

ファクタリング会社を選ぶと同時に必要書類も準備

ファクタリング会社を選ぶと同時に必要書類も準備

ファクタリングの利用を検討している方の大半が、なるべく早い段階で、資金調達することを目的としていることでしょう。

ファクタリングでは、最短即日で資金調達できることは事実ではありますが、それはあくまでも必要書類が事前に準備できていることが前提となります。

そのため、今の段階から必要書類を確認し、不備がないように書類をまとめておきましょう。

必要書類一覧

ここではサッと目を通せるように、必要書類を一覧でまとめておきます。

一般的にファクタリングの審査などで必要となる書類は、以下の8つとなります。

ファクタリングの必要書類一覧
  1. 登記簿謄本
  2. 事業の入出金がわかる通帳(Webも可)
  3. 決算書や確定申告書類(2期分程度)
  4. 売掛相手との基本契約書(あれば)
  5. 売掛金額や入金予定日が確認できる書類(発注書や請求書など)
  6. 自社として(利用者)の印鑑証明書
  7. 納税証明書
  8. 本人確認書類(免許証やパスポートなど)

 

※念のため、可能性のあるものを記載していますが、一部不要となる場合もあります。

ファクタリング会社ごとに書類が異なることも

必要書類について一覧であげましたが、必要書類の多さに少し戸惑ったのではないでしょうか。

ただファクタリング業者といっても、審査基準はそれぞれなため、業者によっても必要書類が異なることがあります。

そのため、ある程度候補が決まっているのであれば、公式HPを確認するか直接電話で問い合わせるなどして、どういった書類が必要なのかはしっかりと確認するようにしてください。

もし不足の書類があった場合は、迅速に対処していきましょう。

必要書類に不備がないか

もし現状が切羽つまっており、一刻を争う状況であれば、必要書類に不備がないかは入念に確認するべきでしょう。

内容の一部に誤りがあった場合などでは、それだけで審査に通過しなくなることもあり得るのです。

書類の隅々までチェックし、漏れがないように必要書類をそろえていきましょう。

ファクタリング会社はしっかりと見抜いて賢く活用しよう

今回は、安心して利用できるファクタリング会社の選び方をご紹介しました。

ファクタリングをするとき、正直なところ自社の経営状況はよくありませんよね。

少しでも現金を残したい経営者や個人事業主の気持ちを利用して、騙そうとする業者は残念ながらいます。

今回ご紹介した選び方を参考に、少しでも好条件で安心してファクタリングできる会社を探しましょう!

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