日本政策金融公庫から創業融資!その流れと審査に通すための注意点も

日本政策金融公庫から創業融資!その流れと審査に通すための注意点も

日本政策金融公庫の創業融資を検討している方の中には、「どのような流れで何を準備すればいいのか」、また「融資審査に通過するためには何を注意しておくべきなのか」と悩む方も多いでしょう。

ここではそういった悩みも含め、以下のような内容をわかりやすく解消していきます。

  • 日本政策金融公庫の創業融資を受けるメリットとデメリット
  • 日本政策金融公庫の創業融資にはどんな種類があるのか
  • どういった流れで創業融資は受ければいいのか
  • 審査を通過するために注意することは何か

自身がこの融資を受ける必要があるのであれば、ここで紹介する内容は、ぜひ目を通してみてください。では早速紹介していきます。

日本政策金融公庫で創業融資を受けるメリットとは

日本政策金融公庫の創業融資を受けるメリットとは

まず日本政策金融公庫の創業融資を受けるメリットから紹介していきます。

自身にとって、このメリットが必要なものなのかを判断するのにもお役立てください。

具体的なメリットについては、次の4つとなります。

  1. 低金利で利用できる
  2. 創業計画のアドバイスがもらえる
  3. 審査が比較的易しい
  4. 返済実績が積めば他行の融資も通りやすくなる

では順に解説していきます。

メリット①:低金利で利用できる

日本政策金融公庫は、国が管理している金融機関のため、創業時であっても低金利で利用することができます。

一般的な消費者金融の場合、創業間もないケースでは金利が18%程度と、かなり高めとなるものです。

一方、日本政策金融公庫の創業融資では、2%前後の金利となるため、創業時の負担が圧倒的に軽くなるというメリットがあるでしょう。

メリット②:創業計画のアドバイスがもらえる

日本政策金融公庫で創業融資を受けるためには、創業計画書というものを提出しなくてはいけません。

また創業計画書は、自身が事業を始めるにあたって、より実現性を高めるためにも必要となります。

事業を開始する際はどんぶり勘定でスタートしてしまう方も少なくありません。

しかし資金が限られている場合、自身の想定していたよりも早い段階で資金が底をついてしまい、廃業に追い込まれるケースも多く存在します。

このリスクを事前に軽減させるためにも、創業計画書は非常に重要なものとなるのです。

ただし、はじめて創業計画書を立てる方は、決めるべき内容も細かく、戸惑う方も多いのが現状でしょう。

こういった悩みについても、日本政策金融公庫を利用すれば、創業計画書について担当者が丁寧にアドバイスをしてくれます。

事業をよりスムーズに稼働させるためにも、こういった取り組みは積極的に活用したいものです。

メリット③:審査が比較的易しい

どの金融機関も、創業予定者への融資は将来の見通しが立てづらいこともあり、審査が通らないことも珍しくありません。

その点日本政策金融公庫では、そもそも創業予定者を対象とした融資制度を提供しているため、審査が比較的易しい傾向にあります。

また事業をすでに開始している方で、他の金融機関の審査に落ちてしまった方であっても、日本政策金融公庫であれば、審査に通る可能性は十分にあります

しっかりと創業計画書や事業計画書を作成したうえで、日本政策金融公庫の融資には申込みをするようにしましょう。

メリット④:返済実績が積めば他行の融資も通りやすくなる

日本政策金融公庫で創業融資を受け、その返済実績に問題がない場合、他の金融機関からの信用性も当然高まります

逆にその返済実績に滞納などの問題があれば、他の金融機関からの印象も悪くなるでしょう。

当たり前のことですが、融資金は遅延なくしっかりと返済していかなくてはなりません。

実績を着実に積めば、今後の事業展開もグッと楽になるでしょう。

日本政策金融公庫の創業融資を受けるデメリットとは

日本政策金融公庫の創業融資を受けるデメリットとは

もし日本政策金融公庫での創業融資を検討しているのであれば、事前にいくつか知っておくべきデメリットも存在します。

また、これらを事前に把握していないために、融資までの期間が長期化してしまうこともあれば、そもそも審査に通らないことすらあるでしょう。

では何を把握しておけばいいのか、早速順に紹介していきます。

デメリット①:ネット銀行以外の口座が必要

日本政策金融公庫から創業融資を受けることが確定した場合、その融資金は指定した銀行口座で受け取ることができます。

しかし、日本政策金融公庫で指定できる銀行口座にネット銀行は含まれていないため、自身がネット銀行の口座しか保有していないのであれば、ネット銀行以外で新たに法人口座を開設しなくてはなりません。

また法人口座の開設にはそれなりに時間も要するため、融資を急いでいるのであれば、融資の申込みと同時進行で口座開設も進めていく必要があるでしょう。

ただし、ネット銀行以外での法人口座の開設審査は、そう甘くありません。

開設審査に不安のある方は、融資までの時間はかかってしまいますが、融資が確定した後に法人口座の開設をしましょう。

そうすれば、その融資確定の書類を銀行に持参することで、法人口座の開設審査に通りやすくなります。

デメリット②:自己資金は用意しておく必要がある

日本政策金融公庫の融資審査では、直近半年分の通帳記録をもとに、自己資金がいくらあるのかについても確認していきます。

その際には、どのような方法で貯めたのかについても確認されるでしょう。

また融資希望額に対して、自己資金の割合が高ければ高いほど有利となります。

目安としては、融資希望額の3割程度は自己資金として用意しておくのが望ましいといえるでしょう。

こういったことを審査で考慮することは、融資希望者に事業への計画性や熱意があるのかを判断するためにも必要となります。

そのため、自己資金は計画立てて貯めるようにしてください。

そのようにして貯めた通帳記録は、審査でも良い印象を与えることができるでしょう。

デメリット③:1度審査に落ちてしまうと

日本政策金融公庫で創業融資の審査に落ちてしまった場合、その課題を解消する目的も兼ねて、最低でも半年は融資への再申込みがむずかしくなります。

仮にそうなってしまえば、自身の計画が大きく崩れてしまうことすらあるでしょう。

しかし、審査に通らないケースのほとんどは、その準備が徹底できていなかったことが要因で起こるものです。

半年は再申込みできないことを念頭に置き、ここで紹介する内容はしっかりと準備したうえで、融資の申込みはするようにしてください。

日本政策金融公庫の創業融資の種類とは

日本政策金融公庫の創業融資の種類とは

日本政策金融公庫が提供する創業融資には、「新規開業資金」や「女性、若者/シニア起業家支援資金」などがあります。

ここではその代表的な2つの融資と、併用して活用すると良い融資制度についても紹介していきます。

またその他の融資については、公式HPの「融資制度一覧」より確認できますので、気になる方は一度目を通してみると良いかもしれません。

①新規開業資金|日本政策金融公庫の創業融資の種類

日本政策金融公庫の「新規開業資金」は、創業予定の方や事業年数が7年以内の方を対象に融資をするものとなっています。

具体的な概要については、以下の表にまとめておきますので目を通しておきましょう。

利用条件 必須 事業年数7年以内
いずれか

(一部紹介)

・   雇用を予定している

・   技術やサービスが工夫され、ニーズを満たす事業

・   地域の創業促進を支援する事業

・   現職と同業種の事業

(業種経験:通算6年以上)

資金使途 事業資金のみ
融資限度額 7,200万円(運転資金4,800万円を含む)
返済期間 設備資金:20年以内

運転資金:7年以内

※資金据置期間2年以内を含む

保証人や担保 必要

※参考:日本政策金融公庫(新規開業資金)

②女性、若者/シニア起業家支援資金|日本政策金融公庫の創業融資の種類

日本政策金融公庫の「女性、若者/シニア起業家支援資金」は、他の融資制度と比較しても利用条件はシンプルなものとなります。

こちらも概要については、表にまとめておきますので、該当する方は参考としてみてください。

利用条件 必須 事業年数7年以内
いずれか ・   女性の方

・   35歳未満の方

・   55歳以上の方

資金使途 事業資金のみ
融資限度額 7,200万円(運転資金4,800万円を含む)
返済期間 設備資金:20年以内

運転資金:7年以内

※資金据置期間2年以内を含む

保証人や担保 必要

※参考:日本政策金融公庫(女性、若者/シニア起業家支援資金)

新創業融資制度を利用すれば

まず「新創業融資制度」とは、無担保・無保証人で各種融資を利用できるオプションのような制度のことです。

そのため、ベースとなる融資制度と組み合わせて利用することが前提となります。

またこの融資制度は、無担保・無保証人というだけあり、非常に人気の高い融資制度でもあります。

当然誰でも利用できるわけではなく、利用するには一定の利用条件をクリアすることはもちろん、より厳しい審査に通る必要もあります。

具体的な概要については、以下の表をご参照ください。

利用条件 必須 ・   税務申告が2期未満の方

・  創業資金総額の1割を自己資金として用意している方

いずれか

(一部紹介)

・   雇用を予定している

・   技術やサービスが工夫され、ニーズを満たす事業

・   地域の創業促進を支援する事業

・   現職と同業種の事業

・  (業種経験:通算6年以上)

資金使途 事業資金のみ
融資限度額 3,000万円(運転資金1,500万円を含む)
返済期間 各種の融資制度で定めた返済期間
保証人や担保 原則不要

※参考:日本政策金融公庫(新創業融資制度)

上表の利用条件には、「創業資金総額の1割を自己資金として用意」と記載していますが、審査をより通りやすくするためには、最低でも3割は自己資金を用意すべきでしょう。

注意

また新創業融資制度を利用する場合では、通常の融資よりも年利が高くなることにも注意しておく必要があります。

日本政策金融公庫での創業融資の流れとは

日本政策金融公庫での創業融資の流れとは

日本政策金融公庫で創業融資を受けるには、以下に挙げる5つのステップを踏んでいく必要があります。

  1. 申込み書類の準備
  2. 相談・申込み
  3. 面談
  4. 審査・融資決定
  5. 創業融資の実施

また申込みの準備から創業融資の実施までには、大体1ヶ月から1ヶ月半ほどの期間を要するものです。

そのため、日本政策金融公庫で創業融資を検討している方は、そういった期間も考慮しながら計画しておくようにしましょう。

では早速、各ステップについて順に紹介していきます。

流れ①:申込み書類の準備

まず日本政策金融公庫から創業融資を受けるためには、申込み時に必要な書類をそろえなくてはなりません。

実際に必要となる書類については、以下に記載しておきます。

必要書類一覧
  • 借入申込書(公式HPよりダウンロード)
  • 創業計画書(公式HPよりダウンロード)
  •  設備資金を融資希望する場合、その見積書
  • 法人の場合、登記簿謄本か履歴事項全部証明書
  • 担保希望の場合、不動産の登記簿謄本か登記事項証明書
  • 生活衛生関係の事業を希望する場合、都道府県知事の推薦書(融資希望額が500万円以下なら不要)

参考:日本政策金融公庫(申込書等のダウンロード一覧)

流れ②:相談・申込み

日本政策金融公庫の支店窓口に足を運べば、創業融資について相談することができます。

この相談では、自身に適した融資の種類や返済方法など、不明点を解消していくことができるでしょう。

またその際は、公式HPの創業計画書の記入例を参考に、自身のわかる範囲で創業計画書に記入し持参していくことをおすすめします。

そうすれば相談内容についても、担当者からより具体的な回答が得られるでしょう。

参考:日本政策金融公庫(創業計画書の記入例一覧)

実際に申込みをする際は、オンラインで申込みをするか、創業予定地を管轄している支店窓口で申込む必要があります。

必要書類に不備がないかをしっかりと確認したうえで、創業融資の申込みはしていきましょう。

参考:日本政策金融公庫(事業資金お申込受付)

流れ③:面談

申込みが完了すれば、日本政策金融公庫の担当者と調節した日程で面談が行われます。

この面談では、事業の内容や計画についてはもちろん、融資希望者の能力や自己資金の事実確認など、幅広く確認されるでしょう。

そのため、事業に対してのアピールはもちろん、その根拠についてもしっかりと説明できなくてはなりません。

また所要時間は、大体1時間程度をみておくといいでしょう。

流れ④:審査・融資決定

面談が完了すれば、提出書類や面談内容をもとに審査を行っていきます。

またその際に、日本政策金融公庫の担当者は、創業予定地の現地調査も併せて行うでしょう。

審査の結果については、面談から1~2週間程度で郵送により知らされます。

審査に通過した場合は、同封された契約書類に必要事項を記入し返送しましょう。

流れ⑤:創業融資の実施

日本政策金融公庫は、返送された契約書類に不備がない場合、書類が到着してから3営業日程度で融資を実施します。

ただし書類に不備があった場合は、修正が確認されるまで融資の実施は行いません。

契約書類を返送する前には、必ず記入内容に誤りがないか確認するようにしましょう。

日本政策金融公庫で創業融資審査に通すための注意点

日本政策金融公庫で創業融資審査に通すための注意点

日本政策金融公庫は審査に1度落ちてしまうと半年は再申込みができませんから、当然ながら1回で融資審査を通過したいものです。

ここではその審査を通過するために、一体どういった点に注意すればいいのかについて紹介していきます。

滞納している税金に注意

日本政策金融公庫の融資審査では、税金の滞納状況についても確認されます。

また滞納の事実が確認されると、審査に通過することは非常に厳しいものとなるでしょう。

またこれは税金に限った話ではなく、公共料金や家賃などについても同様のことがいえます。

そのため、滞納しているものについてはすべて清算し、そのうえで融資の申込みはするようにしましょう。

自己資金の見せ金に注意

創業融資を受ける際は、「融資希望額に対して、3割程度の自己資金を用意しておく」と先にお伝えしました。

しかし融資希望者の中には、自己資金が足りないからと、一時的に口座にお金を振り込み、自己資金額を高くみせる「見せ金」を行う方もいます。

日本政策金融公庫は、こういった見せ金に対して非常に厳しく、また面談時に通帳記録を確認することで、見せ金か否かは簡単に見抜くでしょう。

それが仮に見せ金と判断されれば、当然審査には通らなくなります。

自己資金は、コツコツと着実に貯めたものほど信頼され、またその経緯が計画性のある人」という良い印象を担当者に与えるでしょう。

そのため、自己資金の記録づくりには、早い段階から取り掛かることをおすすめします。

創業計画書(事業計画書)の内容に注意

創業融資で審査のキモともいえるのが、この創業計画書となります。

ここでは、審査に通りやすくするためには、どのような創業計画書を作成すべきかについて紹介していきます。

創業計画書は現実的な数字を

融資希望者の中には、日本政策金融公庫の担当者に良い印象を与えようと、売上予想を高めに記載する方がいます。

しかしその根拠を提示できなければ、良い印象どころか「ただの夢見がちな人」という悪い印象を与えるだけとなるのです。

あくまで担当者が把握したいことは、「返済分も含んだ利益を確保できる根拠」です。

夢のような計画書に興味はありません。

そのため創業計画書に記載する内容は、リサーチした結果をもとに、現実的で根拠のある数字を使用するようにしましょう。

別紙でより詳細に

日本政策金融公庫の公式HPでダウンロードできる創業計画書は、自身のことや事業をアピールするには、少し物足りないフォーマットとなっています。

そのため、担当者から求められていなくとも、自身の経歴やリサーチ内容、資金繰り表などを別紙で作成しておくと良いでしょう。

こうした別紙を作成しておくことで、より事業をアピールできるだけでなく、その綿密さから自身の信用面でも良い印象を与えることができます。

創業計画書を作成する際は、抜かりなく徹底して作り込むことを鉄則としておきましょう。

記載内容は必ず確認

創業計画書が完成したら、必ず誤字脱字空欄がないかの確認をするようにしてください。

こういった不備は、だらしない印象を与えるだけでなく、

事業に本気で向き合っていないのでは?

などの不安も与えることとなります。

融資は信用の上に成り立つものですので、その信用を失い兼ねないことは、審査を通過するためにも徹底して避けるようにしましょう。

面談ではコレに注意

日本政策金融公庫の担当者との面談は、対面式で行われるため、質問への対応なども総合的に確認されます。

ここでは、面談において具体的に注意すべきことは何かについて紹介していきますので、面談前には再度確認するようにしましょう。

言動には気を付ける

まず服装についてですが、面談当日はスーツを着用していくようにしましょう。

また全体的な身だしなみはキッチリとし、また清潔感を与えることが大切です。

こういった社会人としての基本的なマナーは、面談でも必須事項となります。

次に受け答えについてですが、曖昧な返答はしないようにしましょう。

堂々とハキハキ答えることで、担当者の不安を取り除くことが大切です。

あくまでも面談は、自身と事業についてプレゼンテーションする場ということを忘れないようにしてください。

アピールできる資料を忘れない

自身や事業についてアピールできるものはすべて持参するようにし、仮にそういった資料がないのであれば、新たに作成することも検討しましょう。

また、限られた時間の中でアピールしていくためにも、持参する資料は図などを使用し、わかりやすくする工夫も必要です。

準備を徹底して日本政策金融公庫の創業融資を受けよう

ここまでで日本政策金融公庫の創業融資の流れや、審査に通過するための注意点についても触れてきました。

また日本政策金融公庫での創業融資は、ここで紹介した内容を徹底して準備しておけば、そうむずかしいものではありません。

まずは、創業融資の流れを理解したうえで自己資金や創業計画書の準備から取り掛かり、着実に融資を受けられるようにしていきましょう。

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