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企業にとって最も重要なのは、健全な資金繰り。
しかし、資金ショートに頭を悩ませる経営者も少なくありません。
黒字でも資金ショートは発生しうるため、原因をきちんと考えずにその場しのぎで資金調達をしてきた方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、資金ショートの原因や対策、いざと言うときの対処法をご紹介します。
資金ショートとは?
最初に、改めて資金ショートが何かを確認しましょう。
資金ショートとは、「手元の現金が少なくなり、運転資金が不足すること」。
資金ショートと債務超過の違いは?
資金ショートと混同されやすいのが、債務超過です。
債務超過は、文字通り債務者の負債額が資産額を超過していること。
つまり、「資産<負債」で赤字になっている状態を指します。
債務超過かどうかを判断するのに、手元に資金があるかどうかは関係ありません。
たまたま入金されたお金が手元に残っている場合もありますが、その場合でも総資産額は負債になるのが債務超過です。
その反面、資金ショートは手元にお金があるかどうかで判断するので、必ずしも赤字とは限りません。
黒字でも資金ショートを起こす可能性はあります。
資金ショート | 債務超過 | |
手元のお金 | 不足 | 関係ない |
赤字?黒字? | 関係ない | 赤字 |
資金ショートの原因は?
資金ショートの原因は、大きく分けて以下の2種類。
- 支出の増加
- 収入の減少
ここからは、それぞれの原因を細かく見ていきましょう。
支出の増加
まずは、支出の増加。
手元のお金を多く使った結果として、お金が足りなくなるパターンです。
増税などによる仕入単価の高騰
支出が増える原因としてまず考えられるのは、増税などによる仕入単価の高騰です。
増税だけでなく、稲の凶作など絶対的な供給量が減ると相対的に仕入価格は跳ね上がります。
ひとつあたり10円の値上げでも、一万個購入すれば10万円仕入単価が高くなる計算に。
新設備導入など自社への先行投資
続いて、新設備の導入など、自社への先行投資が考えられます。
旧型のパソコンから、メモリをたくさん積んだ最新のパソコンに買い替え、処理スピードを高めることで作業効率化を図る場合などがその例でしょう。
この場合、先行投資によって収入を増やすことで投資分を回収しようとするため、投資直後は資金ショートに陥りやすいです。
しかも、投資額が必ずしも回収できるとは限らず、投資額がそのまま損失になってしまう可能性もあります。
必要以上のコスト発生
こちらは、本来不要だったコストが、何かしらの原因で発生してしまう場合です。
たとえば、注文ミスで仕入量を桁ひとつ間違えて仕入れコストが10倍になったり、取引先の仕様変更に合わせてシステムを組み直すために予定外の残業が発生したりする場合が相当します。
注意していれば防げるコストもあれば、やむを得ずコストを発生させざるを得ない場合もあるので、不要なコストは発生させないように注意しましょう。
借入の返済が発生
最後にご紹介するのは、借入の返済が発生する場合。
一時的な資金難を乗り越えるために借入し、資金難を乗り越えたあとに返済が発生することがあります。
収入の減少
続いて、収入の減少。
手元に入るお金が少なくなった結果として、お金が足りなくなるパターンです。
売上減少
最も分かりやすいのが、売上減少です。
儲からないから収入が少ないパターンで、極力避けなければいけません。
まず売上が下がる理由を突き止め、売上を上げるか他の商品でカバーするかなど、対策を練る必要があります。
利益率の減少
利益率の減少は「仕入単価は上がったものの、客離れを防ぐために値段は据え置く」などの場合が考えられます。
利益率を回復させるのも大事ですが、下手な代替品を利用して商品に品質を落とせば最終的には客離れに繋がりかねません。
売掛金の回収遅滞
資金ショートの原因として多いのが、売掛金の回収遅滞です。
さまざまな理由によって入金の延期を求められることがあります。
取引先とは持ちつ持たれつなので、入金の延期に承諾すると資金ショートが発生し、ローンの借入などでその場を凌いだ結果、「返済が発生して資金不足・・・」という悪循環に陥ることも。
災害など不測の事態による稼働減少
災害など、不測の事態によってそもそも仕事ができない状態に陥ることもあります。
たとえば、地震で商品が棚から落ちて壊れたり、台風などの影響で野菜や果物が出荷水準を下回ったりする場合です。
台風など事前に被害が予測できる災害の場合は、できる限りの対策をしておきましょう。
地震などの前触れがない災害についても、万が一の対応を社内で共有するのがおすすめ。
事前の準備が業務再開へのスピードを分けます。
資金計画や帳簿付けなどの杜撰さによる想定と現状の不一致
一番避けなくてはいけないのが、資金計画や帳簿付けなどの杜撰さによる想定と現状の不一致。
つまり、適当に金銭管理していたら、記録と実際の資金状況にずれが生じてしまった場合です。
支出は、できる限り法人カードで明細を残すなど、細かくお金の流れをチェックできるようにしましょう。
資金ショートを防ぐための基本的な考え方のコツ4つ
ここからは、資金ショートを防ぐための4つのコツをご紹介します。
1:収入の増加
一番わかりやすいのが、収入の増加。
収入を増やせば手元の資金が増えるので、たとえ支出が増えても資金ショートを起こしにくくなります。
確かにそうです。ですので、次項の「資金ショートを防ぐための対策」で、そのヒントも含めて改めて紹介していきます。
ここでは、まず先に読み進めていきましょう。
2:支出の減少
収入の増加と並んで、支出の減少も資金ショートを防ぐのに有効な手段です。
支出を減らせば手元の資金を残せるので、たとえ支出が減っても資金ショートを起こしにくくなります。
これも当たり前といえば、それまでです。
これも具体的な方法がありますので、そのヒントを次項の「資金ショートを防ぐための対策」で解説していきます。
3:入金を前倒しして早く現金を手元に置く
収入や支出が変わらなくても、入金を前倒しして現金を早めに手元に置く方法も。
そうすれば、入金待ちの状態から早く脱せるので、資金ショートを起こしにくくなります。
4:出金を後ろ倒して長く現金を手元に置く
逆に、出金を後ろ倒しして現金を長く手元に置くのも、資金ショート対策のひとつ。
資金ショートを起こしにくくなりますが、あまり頻繁にやるとこちらからの入金を待っている取引先からの信用を失いかねないので注意が必要です。
資金ショートを防ぐための具体的な対策10選
ここからは、資金ショートを防ぐための対策を10個ご紹介します。
1:キャッシュフローが黒字の範囲内で事業を行う
まずは、手元の資金がゼロにならない範囲で事業を行うこと。
必ずしも資金ショートを防げる方法ではありませんが、キャッシュフローを意識した事業運営は大事です。
収支の内訳を常に分析してPDCAサイクルを回す
収支の内訳を常に分析し、収入を増やせそうであれば増やす、不要な支出は減らすなど、常にPDCAサイクルを回すのがポイント。
手元に残った現金を意識するのはもちろん、決済待ちのクレジットカード利用分なども加味しましょう。
2:積立預金をしておく
いざというときに使えるお金を用意しておくのも、資金ショートを防ぐうえでは有効な手段です。
そのひとつとして、積立預金があります。
普段は手を付けないで資金繰りの勘定にも入れず、資金ショートが発生しそうになったら預金を引き出しましょう。
つまり、へそくりのようにこっそり貯めておくということです。
いざというときに使えるお金があると心強い
普段は資金繰りの勘定に入れないので、積立預金分のお金がなくても正常に事業運営できるようにしましょう。
そうすることで、急にまとまったお金が必要になったときは、へそくりから引き出せます。
「お金が必要だから」と、ちまちま出金してしまわないように、へそくりに手を付ける条件をあらかじめ決めておくのがおすすめ。
3:銀行との当座貸越契約や共済加入、株式会社化など資金調達手段の整備
いざというときに使えるお金を用意しておく別の手段として、外部の資金調達手段を整備しておきましょう。
内部の資金では賄えなくなったときに、当座貸越契約や共済、ビジネスローンなどの手段が使えれば心強いです。
また、現在株式会社以外の形態であれば、株式会社化して株式で資金調達できる仕組みを整えるのもおすすめ。
とはいえ、株式会社化するにも株式会社として経営し続けるにもコストがかかるので、慎重に検討する必要があります。
資金ショートが目前に迫ってからでは資金調達が間に合わない可能性大
融資やファクタリングは資金ショートが目前に迫ってからでもよさそうですが、それでは手遅れの可能性も。
必要な金額や期日といった諸条件に合った手段がなかったり、予想以上に融資条件が悪かったりすることも少なくありません。
特に銀行融資など時間がかかるものは、前々から準備しておきましょう。
4:資金計画や帳簿などの内容を正確に把握する
経営状況を適切に把握するには、資金計画や帳簿の内容が正確であることは必要不可欠。
日ごろから正確に資金状況を把握するようにしましょう。
経理などだけでなく、経営層などとも共有する
経理や顧問税理士など、普段からお金周りを担当している人たちだけでなく、ほかの人とも資金状況は共有するようにしましょう。
経営層はもちろん、各部署の部長など、資金運用について一定の権限を持つ社員には、アバウトでもいいので管轄部署外の状況も共有しておくのがおすすめ。
他の部署の状況を周囲に共有すれば、横領などの不正防止にも繋がります。
5:いざというときに売却できる資産を確認する
いざというときの資金調達手段には、持っている資産の売却も考えられます。
経年とともに資産価値が下がってしまうもので売却しても支障がなければ、資金に余裕があるうちに売却するのもありです。
法人代表者なら個人資産についても要確認
ときには、企業の資産を売却しても、まだ資金が足りないこともあります。
そういうときのためにも、法人代表者や個人事業主の方は事業資産だけでなく個人の資産も確認しましょう。
6:支払いに優先順位をつける
いざと言うときのために、支払いの優先順位をあらかじめ把握しておくのも重要です。
後回しにできるものと何が何でも期日を守って支払わなければいけないものがわかれば、資金繰りしやすくなります。
社会保険料や税金は優先順位を下げても大丈夫
たとえば、社会保険料や税金は優先順位を下げても大丈夫です。
たとえ滞納しても支払わなければいけないので、期日厳守が信用に繋がる取引先への入金に比べれば優先順位は下がります。
とはいえ、滞納し続けると融資の審査などで不利になるので、基本的にはどのお金も期日を守って支払いましょう。
7:取引先との信頼関係を構築する
直接資金ショートを防げるわけではありませんが、取引先との信頼関係を構築しておきましょう。
出金を遅らせたり入金を早めたりしたければ、取引先の協力失くしては実現不可能です。
何度も頻繁に繰り返していたらさすがに愛想を尽かれますが、適度に協力してくれる取引先が複数いれば、資金繰りは楽になります。
いざというときに協力し合えるクライアントを見つけるのがベスト
ただ、あなたの企業の資金繰りに協力してもらうということは、取引先の資金繰りが苦しいときは、あなたの企業も協力する必要があります。
長く経営を続けるためにも、お互いに協力し合いましょう。
8:外注化を検討する
事業を回していくうえで、最も費用がかかるのが人件費でしょう。
この人件費は、支出を減らすという基本的な考え方にも基づいて、削るべき対象となります。
とはいえ、人件費を削って業務が回らないようでは意味がありません。
そこで、業務を切り分けて外注化するという発想となるのです。
外注化した方が安く抑えられることも
たとえば、顧客対応として人を雇う場合、その方には出社した分だけひと月分の給料を支払う必要があります。
このとき顧客対応の仕事がなければ、ムリにでも仕事を探して与えることもあるでしょう。
ですが、コールセンターのような役割は、外注でも十分賄えるもの。
しかも教育を受けた専門スタッフが担当するため、フォローも安心して依頼できるでしょう。
この外注費は、多くの場合で人を雇うより安くあがるため、経費の削減をしたい場合には検討しておきたい項目となります。
9:節税対策を見直す
節税対策について疎かにしている場合、案外もったいない結果となっているケースも少なくないものです。
確かに「今まさにどうにかしないといけない!」といった状況では、この方法は資金ショート対策としては向かないかもしれません。
しかし、万が一の対策として、少しでもキャッシュを手元に残しておくといった意味では、十分に対策となるはずです。
ただ、単に節税といってもその方法は多岐にわたり、どこから手をつけて良いのかわからない方も多いのではないでしょうか?
ここでは、そういった方へ向けて、カンタンに節税方法の手法をいくつか紹介しておきます。
大切なことは、「できるところから手をつけていく」ということです。
代表的な節税対策の例
では早速、節税対策の例について見ていきましょう。
たとえば以下のような手法が、節税対策にはあります。
- 法人化(個人事業主のみ)
- 控除額が多い青色申告にする(個人事業主のみ)
- 別会社の設立
- 少額減価償却の特例を活用する
これを実施することで、支払うべき税金を減らすことができますので、手元のキャッシュを残すことができるでしょう。
詳しい節税方法については、以下の記事も紹介されています。ぜひ参考にしてみてくださいね!
節税対策おすすめ24選!法人・個人事業主別のベストな方法は?10:役員報酬を下げる
一番削減しやすいのが、この役員報酬。
コストをなるべく削りたいという事業者の中には、従業員のボーナスなどを削ることを一番に考えがちですが、これはリスクも伴います。
まず、従業員のボーナスや給料などを減らしてしまえば、仕事に対してのモチベーションも下がり、生産性も落ちてしまうでしょう。
つまり、カンタンに実施できない内容でもあるわけです。
ですが、役員のボーナスをはじめに削った場合ではどうでしょうか?
一番に従業員のボーナスを削るときとくらべ、従業員からの不満も出づらくなるのではないでしょうか?
ボーナスや報酬に対して削減をしていくのなら、まずは経営層から行うことが大切です。
資金ショートの危険が迫ったらどこに相談すればいいのか
資金ショートの危険が迫っていたら、どこに相談すればいいのでしょうか。
ここでは、そんなピンチの時に相談できるところを紹介していきます。
もし、資金ショートの危険性がなくても、いざというときのために相談先は把握しておきましょう。
それでは、順に紹介していきます。
行政書士や中小企業診断士に相談する
まず1つ目は、行政書士や中小企業診断士です。
行政書士会は、中小企業のサポートとして日本政策金融公庫と連携し、個別相談や相談する機会を設けています。
行政書士の中には、資金調達のサポートを得意とする行政書士もいるため、早めに相談するといいでしょう。
また中小企業診断士は、経営のコンサルティングをしてくれるため、細かな助言をもらえるかもしれません。
特に、企業して間もない方は、中小企業診断士に相談するとおすすめです。
そうすることで、資金ショート以前に予定通りに事業がうまくいくのか、それとも予定に反してしまうのかを細かく予測してくれます。
顧問税理士に相談する
次に、顧問税理士です。
基本的に資金ショートに関しての相談は、顧問税理士に相談する場合が多いため、資金ショートの相談は慣れています。
どこに相談したらいいのか分からなかったり、迷ってしまう場合は顧問税理士に相談すれば間違いありません。
相談する顧問税理士により異なりますが、顧問税理士ができる大きなことは3つになります。
- 決算書をベースに企業分析を行う。
- 資金繰りに問題はないか、問題がある場合は改善、長期的な資金計画を立てる。
- 最適な融資先の紹介や交渉をサポートする。
また、顧問税理士に相談をする場合は、決算書を準備しておきましょう。
融資や公庫の相談窓口に相談する
次に、融資や公庫の相談窓口です。
公的機関で相談可能な窓口は、以下のような窓口を頼るといいでしょう。
- 中小企業基盤整備機構
- 商工会や商工会議所
- 日本政策金融金庫
- 各都道府県にある中小企業支援センター
これらの窓口は相談だけでなく、融資制度の紹介も行っています。
そのため、融資制度をそれぞれチェックして、気になるところで相談するといいでしょう。
次でカンタンに、それぞれの融資制度やその他のサービスについて紹介しておきます。
独立行政法人 中小企業基盤整備機構
独立行政法人中小企業基盤整備機構は、いざというときに頼りになる一般貸し付け制度や、低金利で経営の安定を図る緊急経営安定貸付けなどの相談を受け付けています。
他にも、創業促進イベントやインキュベーション施設の紹介もしているので、興味のある方は公式ホームページをチェックしてみましょう。
全国商工会連合会
全国商工会連合会は、マル経融資制度や全国連の優遇提携ローン、自治体の制度融資の制度などの相談を受け入れています。
たとえば、マル経融資制度は小規模事業者の支援をしており、上限は2000万円です。
この融資を受けるためには、まず事業計画を作り、指導員からの実地訪問を半年に一度受けなければいけません。
この融資制度は、無担保、無保証、低金利のため安心して融資を受けることが可能です。
この他にも、施策や助成金についても相談を受け付けているため、気になる方は近くの商工会へ問い合わせてみましょう。
日本政策金融金庫
日本政策金融金庫は、さまざまな融資制度を設けています。
そのため、どの制度が自分に合っているのか、判断しに迷ってしまうかもしれません。
自分にどの制度が合っているのかは、住んでいる地域の支店に問い合わせて相談してみましょう。
他にも、資金ショートや融資制度の紹介だけでなく、海外展開支援やソーシャルビジネス支援、インターネットビジネスマッチングなどのサービスを行っています。
このような事業を検討している場合は、日本政策金融金庫の利用がおすすめです。
中小企業支援センター
中小企業支援センターは、創業・ベンチャーサポートを行っています。
市町村の創業支援制度や新融資制度があり、新融資制度については限度額が750万円。さらに無担保、無保証人で融資が可能です。
詳しく知りたい方は、公式ホームページをチェックしましょう。
他にも、起業家教育支援や人材派遣などのサポートも行っています。
対策していても資金ショートが発生したら?
どんなに対策をしていても、資金ショートが発生してしまうことはあります。
そんなときに取るべき対策をご紹介しましょう。
法人カードで出金を遅らせる
まずは、クレジットカードで出金を遅らせる方法。
クレジットカードは使用から引き落としまでにタイムラグがあるので、その間に資金繰りを改善できます。
タイミングが合えば2ヶ月ほど猶予ができる
クレジットカードにもよりますが、最大2ヶ月ほどの支払い猶予が発生。
カード会社によっては、引き落とし日を変更できることもあるので、カード会社に問い合わせましょう。
各種支払いのリスケをする
資金ショートしてしまった際は、各種支払いの予定を再調整しましょう。
支払いが遅れることを伝えるときは、しっかり理由を話して誠実に対応すれば、案外応じてもらえることも。
優先順位をつけて正しく対応する
支払いには優先順位があるので、優先度が高いものの支払いは遅れないようにしましょう。
「企業のピンチだから」と給与の支払いを遅らせてしまうことは仕方ありませんが、社員だからといって適当な対応をしていると不信感を抱かれて退社してしまうこともあります。
従業員への給料払いが遅れる場合、やりすぎなくらい丁寧に対応するのがおすすめ。
不要不急の支出は控える
設備投資など、不要不急の支出は控えましょう。
設備投資も重要ですが、もっと優先順位の高い支払いがたくさんあるからです。
資金ショート発生時は緊急事態と捉える
資金ショートが発生したときは、企業にとって緊急事態です。
そのため、支出するときは「今でないとダメか?」を徹底して確認しましょう。
「ビジネスローン」を検討する
ビジネスローンの利用も、資金ショートしてしまったときの対抗策として有効です。
審査に落ちる可能性があるものの、まとまった額を融資してもらえるのがポイント。
銀行より早く、それなりの額を現金化可能
銀行より早く融資してもらえ、消費者金融よりも高額な融資に対応しているのがビジネスローン。
カードローンなど、お金が必要になったときにすぐ利用できるローンを何社か組んでおくと、いざというときに心強いです。
「ファクタリング」を検討する
ファクタリングは、入金待ちの売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことで、資金調達する手段です。
手数料を取られるので売掛債権満額を現金化できるわけではありませんが、資産のオフバランス化ができるので負債を増やさずに済み、今後の融資などにも有利になります。
いち早い現金化が必要なら2社間ファクタリングがおすすめ
ファクタリングには2社間取引と3社間取引があり、違いは下記のとおり。
ファクタリングの種類 | 2社間 | 3社間 |
売掛先企業への通知 | なし | あり |
手数料 | 高い | 安い |
入金までの期間 | 早い | 遅い |
どちらにもメリット・デメリットがありますが、いち早く現金が必要なら2社間ファクタリングがおすすめです。
日数に余裕があり、売掛先にファクタリングの事実を知られてもいいから多額の現金を調達したいのであれば、3社間ファクタリングを利用しましょう。
即日で資金調達!おすすめのビジネスローン3選
ここでは資金ショートしてしまう際の対策のひとつである、ビジネスローンについておすすめの優良会社を3社紹介していきます。
同様にファクタリング会社についても、次項で紹介していますので、気になる方は合わせてそちらもご覧ください。
ではまずは、ビジネスローンから紹介していきます。
ビジネクストの「ビジネスローン」
申込み対象者 | 満20歳〜満69歳の法人・個人事業主 |
融資限度額 | 50〜1,000万円 |
金利 | 3.10%〜18.0% |
審査スピード | 即日 |
返済期間 | 最長5年(60回以内) |
ビジネクストは、ビジネスローンだけでなく、不動産担保ローンや診療報酬担保ローン、ファクタリングも提供している会社となります。
またその実績は、累計15万口座にものぼっており、アイフルグループのノウハウを惜しみなく活かしながら、中小企業の資金の悩み解決にあたっています。
そんなビジネクストのビジネスローンでは、赤字決算でも審査通過の可能性があるなど、間口が広いのが特徴。
初回取引だと、最大で500万円の融資が限度となってしまいますが、それでも十分な助けとなるのではないでしょうか?
ビジネスローンなら、ビジネクストは外せない選択肢といえそうです。
2:オリックス の「VIPローンカード BUSINESS」
申込み対象者 | 事業歴1年以上の法人代表者・個人事業主 |
融資限度額 | 50〜500万円 |
金利 | 6.0%〜17.8% |
審査スピード | 即日 |
返済期間 | 最長10年2ヶ月(122回以内) |
オリックスが提供している「VIPローンカード BUSINESS」は、限度額内であればいつでもいくらでもお近くのATMから融資を受け付けることができるカードローンタイプとなっています。
その審査は比較的甘めであることでも知られており、審査も最短でたった60分で完了。
気になる金利については、契約融資枠(コース)ごとに設定されており、全6コースから選ぶことができます。
さらに嬉しい点は、契約をすることにより、会員特典が受けられる点でしょう。
ビジネスホテルやリゾート施設はもちろん、レンタカーやその他提携施設に至るまで、優待価格にて利用することができます。
利便性を求めているのなら、このビジネスローンがおすすめです。
ユニーファイナンスの「事業者向けビジネスローン」
申込み対象者 | 満23歳以上の個人事業主・法人 |
融資限度額 | ~200万円:ビジネスローン
100〜1,000万円;スーパービジネスローン |
金利 | 12.0%〜17.95% |
審査スピード | 即日 |
返済期間 | 3年(36回以内):ビジネスローン
5年(60回以内);スーパービジネスローン |
ユニーファイナンスが提供しているビジネスローンでは、「ビジネスローン」と「スーパービジネスローン」の2種類が用意されています。
「スーパービジネスローン」は、融資額が高額で返済期間も長めとなっていますが、担保や連帯保証人は必須。
これらが用意できるのなら、スーパービジネスローンを活用するのが得策でしょう。
またユニーファイナンスのビジネスローンは、限度額が他社と比較して低めで金利は高めです。
これらを考慮すると、審査については甘く設定されていることが伺えるでしょう。
もし、ビジネスローンの審査で不安を感じているのなら、ユニーファイナンスも有力候補となりそうです。
数あるビジネスローンから、優良金融機関を探すのがむずかしい方は、以下の記事が参考になります。
それぞれに特長がありますので、ニーズと照らし合わせながら探していきましょう。
即日融資が可能なビジネスローンおすすめ13選!確実に融資を受ける方法とは?信用情報に影響なし!おすすめのファクタリング3選
つづいて、資金ショートへの対策としても有力な方法である「ファクタリング」について、中でも優良でおすすめの3社を紹介していきます。
ではこちらも順に確認していきましょう。
ビートレーディング
申込み対象者 | 法人・個人事業主 |
取扱額 | 上限・下限なし |
手数料 | 2%~ |
最短入金 | 即日〜3営業日 |
取扱取引タイプ | 2社間 / 3社間 |
「ビートレーディング」は、もしファクタリング会社で「どこにすべきか迷ったのならココ」といわれるほど支持を集めているファクタリング会社となります。
それもそのはずで、手数料が平均15~17%ほどと相場から見ても安いにもかかわらず、審査通過率が98%となっているため。
さらには、契約方法も対面で行う必要がない手軽さもあり、時間がない方やお近くに支店がない方にも対応しているのです。
まずは公式HPや口コミなどを確認し、ご自身の目で確認してみると良いかもしれません。
トップマネジメント
申込み対象者 | 法人・個人事業主 |
取扱額 | ~3億円
※1社あたり1億円まで |
手数料 | 1%~ |
最短入金 | 即日 |
取扱取引タイプ | 2社間 / 3社間 |
次に紹介する「トップマネジメント」は、累計買取高が、なんと100億円もある信頼性に申し分のないファクタリング会社となっています。
その実績は、10年にものぼり、件数で数えれば4万5,000件を超えるほど。
そんな「トップマネジメント」の一番の魅力は、「信頼に対する姿勢」です。
公式HPを見ていただくとわかるのですが、専門スタッフの顔がしっかりと公開。
ファクタリング会社の中には、悪徳業者も紛れていることから、こうした取り組みは利用するうえで安心できる、数少ない判断材料となるでしょう。
またサポートについても丁寧で、親身に相談に乗ってくれる点も魅力的なファクタリング会社となります。
OLTA(オルタ)
申込み対象者 | 法人・個人事業主 |
取扱額 | 上限・下限なし |
手数料 | 2~9% |
最短入金 | 即日 |
取扱取引タイプ | 2社間 |
OLTA(オルタ)は、近年登場した新しいサービスで、クラウド型ファクタリングとなっています。
従来のファクタリングでは、どうしても契約までに郵送や対面などで、書類に対する手間も多々ありました。
しかしOLTA(オルタ)では、そうした手間は徹底的に排除。
すべてをオンライン完結できるシステムを採用しているのです。
それゆえ、手数料も他社をしのぐほど安く抑えられており、スピードも十分。
ただし提出書類については、少々多い印象もありますので、事前にしっかりと準備しておく必要はありそうです。
ファクタリング会社の中には、悪質な業者も少なからずいます。
以下の記事では、優良なファクタリング会社のみを厳選していますので、手札を広げる意味でも目を通しておくようにしましょう。
ファクタリング会社おすすめ30選を比較!騙され知らずで安全に資金調達しよう!口コミも掲載資産状況は正確に把握して資金ショートを防ごう
今回は、資金ショートの原因や対策、いざと言うときの対処法をご紹介しました。
黒字でも資金ショートは起こりうるので、常に企業の資産状況を正確に把握し、健全な資金繰りを心がけることが、資金ショートを防ぐ近道です。
資金の流れを正しく把握し、資金ショートとは無縁の会社経営をしましょう!